第3回「スイスのこと」

スイスは歴史的背景や地理的条件などによりヨーロッパの近隣諸国にくらべ強固なコミュニティを多く持つといわれてます。そのスイスについて少し話をしたいと思います。 

スイスの面積はほぼ九州と同じで東西にアルプス山脈が横断しており、北にはドイツ、西にはフランス、南にはイタリア、東にはオーストリアがあり、西ヨーロッパの中心に位置します。歴史的経緯として、山岳地帯が多いスイスでは各地域に小国が存在していました。それらの小国が周辺の大国から侵略の脅威にさらされており、その脅威がそれらの小国を緩やかに結びつけ、現在の連邦国家スイスを形成したといわれています。さらには、このような背景や条件等により国民間の強いつながりが同様に形成されていったともいわれています。上記のことが周辺諸国にくらべ強固なコミュニティを持つといわれる所以なのかもしれません。 

次にスイスの魅力について話をしたいと思います。一般的には大自然、アルプス山脈などにある名峰の山々といったイメージを思い浮かべる方が多いと思います。ですが、私の場合はちょっと違っており、自然というよりも文化だと思います。スイスの公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語と4つあります。このうちロマンシュ語はスイス南東部の限られた地域のみで使用されているだけですが、残りの3つは言語圏として地域に分かれています。このドイツ語圏、フランス語圏、イタリア語圏の各地域にはそれぞれの文化があり、言葉・食・習慣・建物などに違いがあります。小さな国でありながら、3つの文化に触れることが出来るのは、この国の最大の魅力ではないだろうかと思います。 

私と友人とでアルプス山脈を越えてイタリア言語圏に行ったときのエピソードを紹介します。私の友人は、ドイツ言語圏の出身で日常会話はドイツ語です。第2言語としてフランス語もしくはイタリア語を選択するのですが、彼はフランス語を選択したためにイタリア語を話すことが出来ません。イタリア言語圏にあるカフェに行ったとき接客をする年配の女性となかなか会話が成立せず、互いに困っている場面を見ることがありました。同じ国内において会話が通じないことは現代の日本においてそうそうあることではないのでとても興味深いことだと思い、その様子を眺めていたことがります。歴史的背景から言語の違う小国のあつまりがスイスの国の形成につながり、その名残がこのような形で残っている。またコミュニティにおいても外国からの脅威がスイス国内に強固なコミュニティをつくる要因になり、現在もスイスの友人を通して知ることができる。いずれもスイス建国時に起因していることは、とても面白いことです。雄大な自然、多様性のある国、それがスイスなのでしょうね。 

まだまだスイスについて書くことはたくさんありますが、最後に私のおすすめスポットを紹介して終わりたいと思います。それはシュトックホルン(標高2190m)からの眺望です。東西を横断しているアルプス山脈を眺めることが出来ます。もしスイスに行ったときは足を運んでみてはいかがでしょうか?

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シュトックホルンからの眺望です