ミノウスバ(2020年1月)

11月ごろ。住宅街にある自宅の周りを歩いていると、ぷぁ〜んとゆるく、時にビュッと速く、とても不器用に飛ぶ小さなオレンジ色の物体が目の前を横切るようになります。1つ見つけると、あ、あそこにもここにも。辿っていつものおじちゃん家のマサキを見ると、今年もいるいる!と一安心。正体はオレンジと黒のふわふわした長い毛を持つ蛾、ミノウスバ。
ミノウスバが飛んでいる時間は日中。鮮やかなふわふわの毛に透明な翅。虫に詳しい人でないと、なかなか蛾だとは思えないルックスかもしれません。

幼虫が食べるのはマサキやマユミで、ちょっと古い住宅やお寺の生垣を本当にボロッボロにしています。街中でかわいそうなニシキギ科の木があったら、だいたいミノウスバの仕業と思って間違いないでしょう。そいういうわけで、春によく殺虫剤をかけられて苦しんでいる幼虫たちを目にしますが、幸いなことに近所のおじちゃん家は見逃してやっているようです。

ということで、今回の動画はおじちゃん家のマサキで撮影をおこないました。

動画では卵の上にかぶさる母親について”守っている”と表現しましたが、実際のところ、どういうつもりなのかはわかりません。少し刺激してもカウンター攻撃をしてくることはなく、その場から離れずにじっとしているような感じです。たまにその状態で死んでいるものを見つけることもあります。

自分の毛を抜いて卵を覆い、敵みたいなのが来てもその場から逃げ出さず、死んでもその姿勢を保ち続ける母親の姿。人間と重ねると胸を打ちませんか?
これで殺虫剤をかけずらくなった方がいたら、私の目論見は大成功。