暑い。
まだ6月で標高も400mほどもある山の中なのに汗が止まらない…
朝から出かけ、夕方まで虫の採集や写真を撮った帰り道。
まあまあ疲れていたけど、前から気になっていた涼しそうな神社が目に留まり、つい寄ってしまいました。

境内にいくつも聳える巨木は歴史の長さを感じさせ、大きく広がる枝葉が作った木陰でこの神社はとても涼しい。地面も幹もたくさんの緑のコケで覆われ、晴れていても空気は湿潤な感じがする。そんなとっても気持ちの良い空間。近くではあまり見かけません。

木造の社を見ると柱や縁に小さな穴がたくさん空いているのに気付きました。中には土のようなもので塞がれているものもあります。一度塞がれた後に空いた形跡があるようなものも。しばらく観察していると、小さなハチ達が穴に出入りしたり覗いたりしているところが見られました。この社はハチに人気の集合住宅と化していたようです!

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そのハチたちの中に変わったリズムで材の上を歩く不思議なハチがいました。ずっと見てみたかったシリアゲコバチです!このハチはハナバチやアナバチの幼虫に卵を産み付けて寄生するので、材の中にいる幼虫を探しているところだった様子。姿は見えないのに、どうやって見つけるんだろう?音?におい?不思議です。さらに産卵のモーションはもっと不思議。動画でご覧ください!

ぐっぐっと針を垂直に突き立てていますね。結構な力が要りそうです。そのために他のハチたちとはずいぶん異なる体型をしているのでしょうか。謎がいっぱいです。

 

追記

夫の解説を聞きながら何度も繰り返し観てどうやって産卵管を刺しているのかが理解できました。ただ文章と図で説明しようとすると、なかなかのパワーが必要なので産卵管の形だけなぞってみました。
普通にお尻と思えるところから真っすぐ伸びているのは鞘のようなもので、産卵管ではありません。矢印の始点はおそらく産卵管の付け根。名前の通り腹部〜尻にかけて反り上がっているように見えます。点線の部分は体の間(表現に迷う 笑)にあって見えていないところ。実際はどんな形になっているかわかりません。産卵管がこんな形になっていると知ると、上からや正面からの画でも節と節の間に展開した透明な膜から針が透けて見えておもしろいです。

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