2/12に久々に「松葉の炭」を焼きました

国営公園の中での取り組みなので、事前の火気使用許可や耐火レンガと砂を敷き詰めた作業場所、防火用水の準備など、公園職員のみなさんの段取りがたいへんだったと思います。ありがとうございました。

一日中、松葉を焼いて家に帰ったら、服から燻製のような煙のにおいがしました。普通の焚き火の時と比べても、グッと強い気がする…。やっぱり、松ヤニとかそんな関係で、煙も強烈なのかもしれません。それか…シンプルに一日中、煙を浴びたからかな?

 

焚き火の煙にまつわる安全管理と言えばキョウチクトウが知られています。樹木全体が有毒なので、煙にも毒が含まれてくるそう。庭木の剪定などで発生したものを薪に使ってしまうことがあるかもしれません。ご注意を。

 

また、検索すると、ウルシハゼノキなどのウルシ科の植物も不向きと書かれていますね。

ウルシオール的にそうだろうな、と思いつつ、けれど、亡き恩師がご自宅の薪ストーブに使うためにハゼノキの丸太を持ち帰っていたことを思い出します。私が「先生、ハゼノキは燃やして大丈夫なんですか?」と尋ねると「これがトロトロと燃えてえぇ感じなんや〜」とおっしゃっていました。

とは言え、燃やす量や乾燥状態、部屋と薪ストーブの換気状況に寄ると思いますので、もし試すなら十分注意しながら&自己責任でお願いします。

 

昔から、かまどなどで煮炊きする時に使う薪としてクロキは煙が出やすいということで有名でした。あまりに煙が出るので(現代では言いにくい表現ですが)「ババゴロシの木」と呼ばれることもあったそう。かまどや五右衛門風呂などで火を焚く人が苦労する木だった、ということだと思います。

電気やガスが普及した日本ではイメージしにくいですが、まだまだ世界では焚き火で調理や暖をとっている人は多いです。下記サイトでは「世界30億人」とのこと。煙に長期間さらされることで「目の損傷、心臓や呼吸器の疾患、肺がん」などの健康被害を受けると言われています。

「世界30億人が「たき火」調理、煙害なくすには」ナショナルジオグラフィック.

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/090700341/ (2024.02.29.閲覧)

 

キャンプグッズとして人気の「BioLite」も、アウトドアマーケットで収益をあげて途上国の煙害を減らす、というブランドストーリーとなっていますね。

今回の松葉の炭づくりで使用した(株)モキ制作所の「無煙炭化器」にも共通することですが、煙を少なく、コントロールしながら上手に焚き火をすることは大事なスキルかと。

延焼や山火事、火傷だけでなく、近隣への迷惑や長い目で見た健康被害を減らすことになると思います。