5月22日は「国際生物多様性の日」です。現在開催中の「生きものと私たちのくらし展」に加えミニ観察会を開催しました!

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「国際生物多様性の日」は、生物の多様性について理解を深めるために1993年に国際連合が制定した記念日です。

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今回は、NAIS Fukuoka(福岡県自然観察指導員連絡協議会)の田村耕作氏をゲストにお迎えし、福岡市中央区天神にそびえ立つ「アクロス山」を探索しました。

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新緑の木漏れ日の中を進んでゆくと、道すがらいろいろな生きものたちに出会います。楠(くすのき)はよい香り。木陰を作るその下で、葉っぱの匂いを嗅いでみました。この葉や木材からは、衣服の虫よけや芳香剤にもなる天然の樟脳(しょうのう)が採れます。

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ここには?みんなで草むらを覗き込むと、チョウ目スズメガ科ホウジャク亜科の「オオスカシバ」の幼虫がいました。この成虫は、翅(はね)が透明で体の背中側は黄緑や赤、黄色の毛に覆われて昼間によく飛んでいるのでハチと間違われることがあるそうです。緑色の幼虫はクチナシの葉をいっしょうけんめい食べていました。

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そして、元気に茂る葉っぱの中にたくさんの赤い実が見えます。これは「ザイフリボク」。岩手県以西に生育する落葉の小高木で春には白い花が咲きます。実が熟すと、色は赤から濃紫色に変わりブルーベリーのような見た目になります。熟した実を探してパクリと食べた方は、甘酸っぱい味がしたそうです。

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田村さんにご紹介いただいたシジュウカラを頂点とする生態系のお話、天神の真ん中にも、たくさんの生きものがいて、命のつながりのあることがわかりました。また蛾の専門家である小藤さんからはカイコとヤママユガの繭のお話もしていただきました!

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そして展示会場でも、一日だけの「木のボールプール」と本の展示に多くの方が参加してくださいました!生物多様性を肌で感じる機会になりましたら幸いです。

 

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パネル展示は、5/24(火)17:00迄です。生きものたちの写真や、くらしに関わる展示が盛りだくさんです。ぜひこの機会にお立寄りください!