まつばら楽校「松葉の炭づくり

海の中道海浜公園で開催される松原と親しむイベント「まつばら楽校」。
グリーンシティ福岡は「松葉の炭づくり」で出展しています!

園内の松原で地上に落ちた松葉をホウキでかいて、「無煙炭化器」でゴウゴウと燃やして炭に。出来た炭は袋詰めにして参加者や来園者のみなさんに配布します。「松葉の炭」は、畑やプランターの土壌改良材として活躍するだけでなく、地球温暖化防止にもつながっていますよ!

(国営公園内の火気使用は原則禁止です。この取り組みでは特別な許可をいただき実施しています)

今後の開催予定

R8/2/8(

ご興味をお持ちの方、お手伝いしてみませんか?
参加スタイルは2通り。

1)体験参加(お子さんも可)

 申込み不要です。
 火の粉が飛んでも大丈夫な長袖長ズボンと軍手を用意して、
 11~15時の間でご希望の時間にお越しください。

2)ボランティアスタッフで参加

 事前申込みが必要です。
 9時45分に集合。半日ないし16時まで準備、片づけを含めて
 ご参加いただけるととても嬉しいです。
 駐車料金・入園料は無料になります。
 希望者にはボランティア証明書発行します。

 お申込みはコチラからどうぞ

「松葉の炭づくり」について

「松葉の炭づくり」を行うことで、どんなよいことがあるのか詳しく説明します。

どうして松葉を集めるの?

それはずばり、松原のマツが健やかに育つようにするため。

マツは土の中の菌(菌根菌・きんこんきん)と共生しています。菌根菌は菌糸をのばして水や養分を吸収しマツに届け、マツは光合成した栄養を菌根菌にお返しします。この共生関係のおかげで、マツはやせた土地でも生きることができるのです。

もし、松葉かきをせず落ち葉がたまり、土が肥えすぎてしまうと、その他の菌類が増えてマツと共生する菌根菌が減ってしまいます。すると他の樹種の方が元気になって、マツは負けてしまうことになります。マツが健やかに成長するには松葉をかいて、地面が出た日当たりのよい状態にしてあげる必要があるのです。

松原を保全していくことは私たちの暮らしにとっても非常に重要です。

例えば、松原は住宅や畑を塩害や砂から守ってくれます。海岸に多く見られる松林は、砂防林として人々が海岸に植林したものがほとんどです。その歴史は江戸時代にまで遡り、民家や畑を塩害や砂から守るために、何十年もの苦労のもと生まれたものなのです。

さっぱりと片付いた松原には、松露(しょうろ)などのキノコが生えてきます。季節ごとのキノコ狩りは楽しかったことでしょう。また、日本では「松竹梅」と表現されたり、お正月飾りにも使われるなど、様々なめぐみや文化を私たちに与えてくれる場所でもあるのです。

 

どうして松葉を炭にするの?

松葉かきを行うと、たくさんの松葉が集まります。かつてはかまどの燃料や畑の肥料として使われていましたが、現代では使い道が減ってしまいました。
 
ですが、これを利用しないのはもったいない。私たちは松葉を焼いて「松葉の炭」を作っています。
この「松葉の炭」は、畑やプランターの土に混ぜて使えるすぐれた土壌改良材です。成分分析や植害試験(2015-2016年実施)でも異常はなく、このような効果があります。
 ・通気性や保水性をよくする
 ・アルカリ性のpH調整材(苦土石灰に近い)
 ・カリ、リン酸、Ca、Mgなど微量要素を供給
 ・微生物のすみかになる
 (特殊肥料生産業者 福岡県第5534号 / 肥料販売業者 福岡県第3028号)

炭焼きが地球環境を守る!

また、別の角度から見ると、松葉の炭を土に混ぜ込むことは、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を地下に閉じ込めることにもなります。

草木から作られた炭は「バイオ炭」と呼ばれますが、その草木は、育つ過程で二酸化炭素を吸収し、多くの炭素を固定します。伐採したり枯れたりすると、そのままでは微生物に分解されて再び二酸化炭素として大気中に放出されます。

しかし、伐った木や落ち葉を燃やして(炭化させて)バイオ炭にすれば、炭素は炭として長期間、固定されます。それを土に混ぜ込むことで、炭素を地下に閉じ込め、大気中の二酸化炭素を削減できるのです。小規模ですが松葉の炭づくりは、地球温暖化の原因の一つである大気中の二酸化炭素の削減に貢献する取り組みです!

「玄界灘松原マップ」頒布中!

九州の最北端に広がる玄界灘の松原をマップにしました!玄界灘沿岸の海岸林で活動している団体や、松原の歴史についてイラスト中心に紹介しています。デザインしてくださったのはスカイハイツオーケストラさん、やさしいイラストや写真つきで松原のことを楽しく学べます。あなたの町でも魅力的な松原が見られるかも…!

〈「松葉の炭焼き」これまでの活動〉

・2016.2.25 松葉の炭づくり in 唐津
http://www.greencity-f.org/article/15272141.html

・2024.2.12 海の中道海浜公園「松葉の炭づくり in まつばら楽校」
http://www.greencity-f.org/blog-post/380529

・2024.10.14 うみなか・まつばら楽校「松葉の炭焼き」
http://www.greencity-f.org/blog-post/392387

・2025.2.9 うみなか・まつばら楽校「松葉の炭づくり」
http://www.greencity-f.org/blog-post/397841

・2025.3.9 草の根炭焼きで脱炭素
http://www.greencity-f.org/blog-post/399213

・2025.4.27 うみなか・まつばら楽校「松葉の炭づくり」
http://www.greencity-f.org/blog-post/402299

・2025.6.29 うみなか・まつばら楽校「松葉の炭づくり」
http://www.greencity-f.org/blog-post/405610