1月22日、理系への進学・就職を考えている高校生を対象に第2回ほかんけん(保健環境研究所)研究者体験を開催しました。

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今回は「DNA分析にチャレンジ!」ということで、食物アレルギー検査の一部を実際に体験します。

原材料表示に「小麦」が無い食品に誤って小麦が混入していないか?食の安全を守る場面でもDNA分析は活用されています。

小麦を使っていない「ハッピーターン」、小麦を使った「マリービスケット」から
抽出されたDNA溶液や各種の試薬をマイクロピペットを駆使して調製していきます。
比較対象や試薬の違いで8種類の反応液を準備しました。マイクロリットル単位の
繊細な作業に緊張した高校生も多かったかもしれません。

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「手がプルプルする…。」

今回行ったのは「PCR反応」と「電気泳動」によるDNA分析です。
温度の上げ下げと試薬の働きで検出したいDNAの部位を増やす「PCR反応」。
電圧をかけたゲルの中でDNAをサイズによって分類する「電気泳動」。
それぞれ高校生物の教科書にも載っていますが、設備の都合もあり
実際に体験できるチャンスは少ないと思います。

最後に、電気泳動した結果をUV撮影して小麦DNAの有無を判定しました。

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「ハッピーターンに小麦は入っていない!」

今回、とても専門的な内容だったかもしれませんが、参加した高校生は
みんな楽しんでくれた様子です。
保健環境研究所の日頃の業務を知ってもらいながら、
高校生たちの学習の助けや進路の参考になったのなら幸いです。

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今回作った解説イラスト「PCRってどういうこと?」

この日の様子は読売新聞(1/23朝刊)、西日本新聞(1/24朝刊)に掲載していただきました。ありがとうございました。

(主催:福岡市保健環境研究所/「福岡市保健環境学習室企画業務委託」)