第3回目の講座では、「森の案内人」として全国でご活躍されている三浦豊さんをゲスト講師にお迎えし、九大の森をガイドしていただきました。



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最初に三浦さんが注目したのは、ため池の横の大きなクスノキ。



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左右に二つの大きな幹があります。
左は比較的まっすぐ伸びた1本の太い幹。
右は2本の幹が、ねじれ絡み合い、くっついています。


三浦さんが言われるには、
この木々は元々は繋がっていたのが右は伐られたのだろうとのこと。
伐られた右の木は、また芽吹き、大きくなろうとしますが、
すでに左の木が大きく葉を茂らせています。
そんな状態の中、

光を求めて枝を広げたい一方で、

しっかりとバランスを取って

立たなければなりません。
そこで二つの細い枝を絡め合うことで、太くしっかりした幹となり、
光を求めて外に向かって枝をうねらせて葉を茂らせている右の木。

丁寧にこのクスノキの過去と現在の状態

を想像していく三浦さんに、参加者のみなさんから「なるほどな〜」と声が上がります。


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何十歩か歩くと、今度は足元に注目。
草のように生えてきている樹木の実生がたくさん見つかりました。
なぜここに生えてきたのか、このあと大きく成長するだろうか?
一緒に想像しながら、観察をします。



三浦さんのお話からはたえず木に対するリスペクトが感じられました。

樹木は、芽吹いてから一生を終えるまで動かないので、

受け身である印象がありますが、実は自ら力強く枝を伸ばしたり

、時に自ら枝を枯らす選択を取ったり、
なんとかして芽吹いた場所で生きているのです。その樹木たちのすごさ!!

受講生のみなさんも、三浦さんのお話から樹種ごとの個性を感じたり、
時空を超えて、樹木の過去や未来を想像したりと、森を満喫していようでした。

午後からは三浦さんによる講座(一般にも公開)で、引き続きお話を伺いました。



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三浦さんが全国各地の森を歩いて感じたことを、撮影されたすばらしいお写真と共にご紹介いただきました。


三浦さんは、これまで何度も篠栗の森や山に来られています。今回改めて篠栗町のまちや森、山の魅力も伺うことができました。

篠栗町の地元のみなさんも多く参加いただき、
質疑応答の時間では、篠栗への思いを時間いっぱいたくさんお話しされていました。
その熱さを受けてか、三浦さんも「もっと皆さんとお話ししたい」と、
会の後まで皆さんとお話しされる一コマも。

三浦さんのガイドやお話を受けて、受講者の数名が集まって感想を言い合う姿や、
森の案内人の方々が、企画の相談をされる姿もありました。
今回のガイドや講演が呼び水となったようですね。



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ご参加いただいた皆様、三浦豊さん、どうもありがとうございました。

主催:篠栗町 産業観光課】