第21回 マイマイマイ (2020年2月)

兵庫県豊岡市にコウノトリ米、正式には「コウノトリ育むお米」というお米があります。コウノトリの野生復帰のために考案された「コウノトリ育む農法」で作られたお米です。

福岡県でも、たまにコウノトリがやってきて話題になることがありますね。生息環境の悪化により昭和46年に野生絶滅したコウノトリが、平成、令和の日本の空を舞っている背景には、この「コウノトリ育むお米」の存在があります。

環境悪化で絶滅したコウノトリの野生復帰を成功させる上で必要なことは、コウノトリが育つ環境を取り戻すことです。そこで考えられたのが、田んぼのあり方を変えること。無農薬や減農薬で、冬にも水を張る田んぼがあれば、コウノトリの食料となるドジョウやカエルなど、多様な生物が育ちます。そうした田んぼがあれば、コウノトリも食べ物に困りません。

「コウノトリ育むお米」は、そのようなコウノトリの食べる生き物が育つ農法で作られたお米。つまり、「コウノトリ育むお米」は、食べるとコウノトリの野生復帰を支えることにもなる、ある種のブランドというわけです。

nj1.jpg
※コウノトリは写っていません

そんなお米を参考に、かたつむりでも何かできないかなぁとぼんやり考えることがあります。理由は何より、語呂がいいからです(!)だって、たとえばツクシマイマイを育むお米だったら、ツクシマイマイまい(米)になるわけですよ。つまり、マイマイマイになるわけです。

ただ、ツクシマイマイと田んぼは直接的には関係が薄いので、ツクシマイマイ米というのは、ややこじつけなのが現実。むしろ田んぼなどの水辺にかかわりが深い種類は、オカモノアラガイのなかまです。

福岡には、ナガオカモノアラガイという種が生息しています。ナガオカモノアラガイは、環境省のレッドデータブックで準絶滅危惧、福岡県のレッドデータブックで絶滅危惧U類に指定されているので、生息環境を守る必要性も高いです。これは、マイマイ米にぴったりなマイマイかもしれない…!なのですが、名前に「マイマイ」がつかないので、肝心の「マイマイ米」という語呂の良さが活かされません。同様に、ヒメオカモノアラガイというのもいますが、やはりマイマイがつきません。
うーん、なかなか良い案が浮かびません。

nj2.jpg
ナガオカモノアラガイ

こうなったら、オカモノアラガイ類を含めた多様なかたつむりを大切にする農法として、「マイマイ米」にしてしまうのはどうでしょうか。

・農薬を極力使わない
・オカモノアラガイ類の好むエコトーン(水際のこと)を維持している
・冬も水を張っている

そんな農法を実践し、かたつむりの生息地となっている田んぼで作られたお米を「マイマイ米」として認定する、という感じでしょうか。地域名をつけて、「ふくおかマイマイ米」「いとしまマイマイ米」という感じでもいいかも。

いやいや、そんなブランド化の前に、私のお米「myマイマイ米」づくりから始めようかな。マイマイが育ち、昼は鳥が舞い、夜はコウモリが舞う。そんな私のお米だから、マイマイマイマイマイマイ…。


【参考】「コウノトリ育むお米のひみつ」https://www.city.toyooka.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/053/okomenohimitu.pdf