9/25(日)はまもるーむ福岡にて特別講座「身近で見かけるいろんな蝶」を実施しました。ゲストは九州大学大学院学術研究員の小田切顕一さん。福岡市内の公園や花壇などの身近な場所で見ることができる蝶についてお話いただきました。

前半のスライドではよく似た黒いアゲハの仲間達や、モンシロチョウなどのシロチョウの仲間達を模様や形の違いに注目して識別する方法や、動画を使って飛び方の違いで見分ける方法を教えていただきました。

後半はお持ちいただいたクロマダラソテツシジミの生体をデジタル顕微鏡で観察。孵化したばかりの小さな幼虫達の姿がモニターに出されると「うわあ~」と参加者から声があがりました。人間の赤ちゃんを見た時に思わず漏れるあれです。

小田切さんは福岡市西区の愛宕山で森林保全活動を行う「愛宕の森と緑を守る会」で蝶の調査や生きもの観察会を行っています。2020~2022年の調査では愛宕山になんと42種類もの蝶が生息していることがわかったそうです。住宅地に囲まれ、孤立した緑地でも蝶たちは逞しく命を繋いでいるんですね。大事に残していきたいです。

黒いアゲハたち。花を求めてお庭とお庭を行き来しているのをよく見かけますよね~!実はこんなに種類がいるんです。小田切さんはこの後に動画を観て種類を当てる「おさらいクイズ」を用意してくださいました。

ほわほわのソテツの新芽部分を顕微鏡でズームアップ。「どこかに卵がついているんです」と小田切さん。

あったー!小田切さん「あ、生まれてますね」画面の中央下程に小さな幼虫のお尻が!
参加者「うわあ~(キュン♡)」

終了後のワイワイ。

もうすぐ羽化しそうな蛹を希望者が持ち帰りました。

クロマダラソテツシジミの成虫(尾状突起が切れています)。
このイベントを開催した頃、薬院のグリーンシティ福岡事務所近くにあるソテツの周りを20頭近くが乱舞していました。クロマダラソテツシジミは涼しくなると翅の模様、色が異なる低温期型とよばれる個体が出てきます。あの時産み付けられた世代たちがきっとそうなんですが、見つからないなあ。(しおりん)