まもるーむ福岡にて特別講座「博多で生きるニホンミツバチ」を実施しました。
ゲストはNPO法人博多ミツバチプロジェクトの吉田倫子さん。ビルがひしめき合う博多で、なんとニホンミツバチの養蜂を行われています。福岡でも十数年前から屋上を利用した養蜂は耳にしてきましたが、どれもセイヨウミツバチばかりでした。意外にも都市部で逞しく生きているニホンミツバチ達についてお話いただきました。

吉田さんは2021年に団体を立ち上げたばかり。

養蜂も2018年に住吉の敷地を改修する際に建築業者さんからニホンミツバチの養蜂に向いていると助言をいただいたことがきっかけでスタート。失敗しながらも勉強を重ね、2022年にはなんと18群に!

吉田さんは養蜂を通して蜜源である緑や花などの自然を守り豊かにする環境保全、ミツバチが媒介する受粉を経て野菜や果物が育つ食物連鎖など命の恵みについて考えるようになったそうです。もっとたくさんの人にこの素晴らしさを知って欲しいと思い、NPOを設立されたとのこと。

会場には重箱式の巣箱のミニチュアと巣板の実物を持ってきてくださいました。採蜜の方法を解説。巣板はデジタル顕微鏡で拡大してじっくり見てみましたよ。「あ、中にまだいる!」と思ったら、羽化したけれど出てこれなくてそのまま亡くなってしまった子でした。切ない…

質問コーナーも盛り上がりました。養蜂を始めてみたい方からのハウツー的な質問や、ニホンミツバチの寿命、冬にどう過ごしているのかなどなど。吉田さんは自分の目で見てきたことを交えながらていねいに答えてくださいました。

大人がハッとさせられた小学生の質問を紹介→「人はミツバチからハチミツをもらうけど何かプレゼントしているんですか?」やさしい!ほんと、その通りだよ。吉田さんはミツバチ達の負担を少しでも減らせるように巣箱の回りに吸蜜源となる木を植えていると話してくださいました。

蜜源となる植物の減少や農薬の影響で数を減らしていると聞くニホンミツバチ達。意外にも私たちの生活のすぐ側で一緒に暮らしていけることがわかりました。ミツバチ達の行動範囲は巣箱から半径2.5kmと言われています。もしかしたら、あなたのお家の花壇にも遊びに来てるかもしれませんよ?

大人~子どもまでいろんな年代の参加者が集まりました。

博多でミツバチが育つのか?

重箱式の巣箱のミニチュアで巣の仕組みを解説。

巣板を顕微鏡で見てみると成虫の顔が!残念ながら羽化したけれど出てこれなかった子…

新しい巣板ほど透き通った色。古いものは使い込まれて濃い色をしています。

ミツバチの一生は40日。応援したくなりますよね。ミツバチが好きな花を植えましょう!

ハートウォーミングな質問をありがとう!