ということで6月16日にモリダスNORAの共催で行われたイベント

後日に行われたオンラインでのフォローアップも含めて、安全管理についてふりかえるとてもよい機会になりました。主催団体の松村正治さんもコラムにまとめてくださっています。ここの先月分も引用して「金言」とまで言っていただいて、うはは!照れるやら今さら責任を感じるやらです。

ということで、個人的に印象に残ったことを3点、挙げておきますね。

 

1.事例発表がすばらしかった&心強かった!

 10数団体と連携してヒヤリハット事例の共有・蓄積を行ったり、異なる団体間でネットワークを作り定期的な安全担当者の情報交換を行うといったお話を聞くと、「やっぱ関東すごいな。層が厚いな」と感じました。

 森林ボランティアの安全管理について、日々試行錯誤して、語り合い、蓄積している人たちがいるというのは心強い。特に、ヒヤリハットや事故の話題を共有できるってなかなかの信頼関係です。

 

2.「安全管理には二つの方向がある」仮説

 仮説というと大げさですが、森林ボランティアの安全管理には「森や作業に人をあわせていく方向」と「人に森や作業をあわせていく方向」の二つあることを意識しておくといいんじゃないか?ということです。

 森や作業に人をあわせていく方向なのは、
  
・適切な作業技術を身につける。
  
・装備と服装を準備する。
 
といったこと。できることが増え、作業の成果が大きくなり、環境改善も進みます。

 人に森や作業をあわせていく方向なのは、
  ・作業場所や内容を無理のないものにする。
  
・作業中にリーダーが目を配る。
 
といったこと。いろんな人が参加できるようになり、周知や啓発につながります。

 森林ボランティアは市民活動の一つのかたちなので、団体の雰囲気も多種多様です。団体によって二つの方向の割合は「6:4」だったり「3:7」だったりすると思います。ただ、両方向あることを意識しておくのは団体の多様性にとってはよいことだ、という気がします。

 

3.習慣に落とし込むの大事!けど、そのためのリソース配分に悩み続ける

 先月も書いた通り「日頃の習慣に落とし込むのに必要なのは根性ではなく技術」。そう思っています。

 具体的なタスクを活動スケジュールや業務工程の中に織り込んでいくことで、安全管理の技術も意識も高まります。ただ、やるといいタスクは膨大にある一方、そのために使える時間や予算には限りがあります。ボランティアなら時間は無限にある、なんてことはありませんし、NPOの管理部門の予算だって一般企業に比べたら微々たるもの…。

 習慣化したり、定期的なタスクを作ることは、時間や予算といったリソースを配分すること。その優先順位や分担で悩むのは、まあ、当たり前だろうな、という気持ちでいます。

 

p.s.

ちなみにイベント当日の「ファシリテーション」に反省点ありすぎで、メモを貼り付けときます。

・前日や当日午前の視察を楽しみすぎて、本番の時点でなんかやり遂げた気になってたような…。

・ボリュームたっぷりの話題提供を丸ごと受け取ろうとしたのは無謀。当たり前だけど、ディスカッションではテーマを絞り込まないといけません。

・室外機のファンの音や近く人の話し声など、周囲の音に気をとられすぎ。でもそういう性分なので、これは事前準備の範疇です。

・進行役なのに、安全管理講座の講師になりかけたり、気がついて進行役に戻ったり、立場がフワフワ動いてたのがよくなかった。

・オンラインや会場の意見を全て拾おうとしてたけど、あれは一人では無理。グリーンシティのスタッフがいてくれるからできてるんだなあ。感謝しましょう。