FG本を書くリハビリを兼ねた短期復活連載の2回目。使えなさそうだけど、もしかしたらどこかで役立つ(かもしれない)フレームワークをご紹介。
今回は「戦術・作戦・戦略・思想」です。

 「戦術・作戦・戦略」は、検索するとビジネス系のブログが多数ヒットします。もとは軍事用語ですが、経営や事業計画などの場面で使われますね。人によって微妙に解釈が違いますが、ざっくりこんなイメージで捉えています。

 

 戦術:具体的で、短期間に実行できる手段や方法。
    (数時間から数週間程度)

 作戦:ある程度続く、ひとまとまりの事業やプロジェクト。
    (数週間から数年程度)

 戦略:長期的な視点からの経営方針。団体のビジョン・ミッション・バリュー。
    (数年から数十年程度)

 

 長期的な「戦略」を土台にして、その上に○○プロジェクト、○○事業といった「作戦」が立てられる。それらの作戦はたくさんの「戦術」によって遂行される、というイメージ。団体の経営方針の見直しや事業計画の立案、人材育成のポイントの洗い出し、そんな場面で役立つフレームワークだと思います。

 

 私はこの三つのレイヤーの下には、もっと個人的で、好き勝手に変えることができないレイヤーがある気がしています。

 

 思想:その人が自然に持つことになった姿勢や世界観。
    (数十年以上?一生続くこともある)

 グリーンシティ福岡の事業と、それに関わる私を一例に書き出すとこんな感じ。

 まあ、「個人の思い」ってやつですね。「戦術・作戦・戦略」は組織で共有するものですが、「思想」の部分は人それぞれだと思います。時には思想も含めて「教育」しちゃう企業や団体もあるけど…笑。

 会議や話し合いの板書で使う機会はあまりないフレームワークですが、自分自身でノートや裏紙に書きながら考えることはあります。「そもそもなんでこんなことやってたんだろう?」と初心に返ったり、自分が納得して事業や活動に取り組むために考えを整理したりする場面。

 戦術・作戦・戦略・思想と並べることで、自分の気持ちに対して、実行している「作戦」や使っている「戦術」が食い違ってないか、確認にもなります。

 

 蛇足かもですが「思想」ってぶっちゃけ、その人が囚われた思い込みですよね(笑)。その意味では「呪い」と呼んでもいいかもしれません。組織や社会では、みんなそれぞれの「思想 or 呪い」を抱いたまま、戦略レベルや作戦レベルでは協働しているのが普通だし面白いってことだと思います。