使えそうで使えないちょっと使えるフレームワークの第6回。

今月は「事前検死(pre-mortem/プレモーテム)」です。

なんか物騒な言葉ですね。

 

「事前検死」とは、なにかのプロジェクトをやろうとしている時、事前に失敗パターンを洗い出して、対策を具体化させておくことです。手順で言えばこんな感じ。

 ①プロジェクトが失敗したとしたら、それはどういう状況か?考えられるものを挙げる。

 ②それぞれの「失敗した状況」に対して、原因を挙げる。

 ③原因を踏まえて対策を考える。

 ④対策の中から優先順位や期限、担当を決めて実行していく。

 

「失敗するかも?」と悲観的になることではありません。

「失敗するとしたらこれ。だから対策しとこ。」という考え方です。

 

この事前検死の話し合いを板書する時は、

シンプルに三つのスペースで「失敗した状況」「原因」「対策」を書き出していくのが簡単です。

「失敗した状況」は、3、4行スペースを空けつつ挙げていくと、後で見やすくなります。一つの状況に対して、原因や対策は複数考えられることが多いからです。

こんな感じ。あくまで雰囲気ということで、内容は細かく見ないでください(笑)。

ちなみに、新企画「まちなかの森をめぐるガイドツアー」を想定して書いてます。

 

フレームワーク自体は、安全管理のコラム第11回「事故事例研究」や、このコラムの第26回「原因・対策系マトリクス図」とほとんど同じです。事実と考えを分けて考えることや、それを踏まえて対策を出すことでは共通しているからですね。

 

事前検死の場合は、事故や課題が発生した後ではなくて、あらかじめ行うのがポイント。

プロジェクト運営の精度を上げることが目的です。

 

参考文献:

 山崎裕二(2018)先にしくじる 絶対に失敗できない仕事で成果を出す最強の仕事術.日経BP

  【knowledge】プロジェクトの成功率を高める事前検死(pre-mortem) https://zenn.dev/bules/articles/a36ca13666ad34(2024.02.03.閲覧)