2023年7月、部活動帰りの中学生が熱中症で倒れ、その後、亡くなるという痛ましい事故がありました。ご家族や友人、周りのみなさんにとってたいへん辛い出来事だったと思います。
あらためてご冥福をお祈りいたします。
朝日新聞デジタル「熱中症の疑いで中学生死亡、1時間半の部活後帰る途中に 市が謝罪」
https://www.asahi.com/articles/ASR703JMHR7ZUZHB007.html (2024.08.12.閲覧)
1年ちょっとが経つ中、学校現場や行政では様々な対応や対策が行われてきたようです。報道に取り上げられた中からいくつか挙げておきます。
発生の翌月2023年8月に「米沢市小中学校熱中症対応ガイドライン」が更新されました。暑さ指数を計測する場面として「体育の授業」「運動会」に加えて「部活動」が追記され、指数が高い場合「中止」対応も明記されました。
米沢市「米沢市小中学校熱中症対応ガイドライン」
https://www.city.yonezawa.yamagata.jp/soshiki/11/1036/1/2037.html (2024.08.12.閲覧)
同じく2023年8月には、米沢市が遠距離通学の中学生31人の路線バス等の定期券代を全額補助することを決定しました。下校途中の事故だったことを受けての対応と思います。
朝日新聞デジタル「遠距離通学者にバス代を全額補助 米沢市、中学生の部活後の死亡受け」
https://www.asahi.com/articles/ASR8J6W4FR8JUZHB004.html (2024.08.12.閲覧)
今年2024年の4月には、市内学校に「暑さ指数」の観測機器を導入することが発表されました。米沢市と民間気象会社のウェザーニューズ社との包括連携協定により、半年間の試験運用を行うものです。
NHK NEWS WEB「米沢市 「暑さ指数」観測機器を市内の学校に試験的に導入へ」
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20240423/6020020346.html (2024.08.12.閲覧)
直近では2024年7月、熱中症を判定するAIカメラを市内7中学校に導入するといった報道もありました。
読売新聞オンライン「顔の表情などから熱中症のリスク判定、米沢市が「AIカメラ」を全中学校に導入へ…ポーラ化成工業開発」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240626-OYT1T50221/ (2024.08.12.閲覧)
様々な対応、対策を行っている様子が伝わってきます。
それぞれの施策の良い点や改善点を活かしつつ、他の自治体、学校等に広まっていくと良いですね。
個人的に心に留めておきたいと思ったのは「一人でいることの危険」です。
複数でいればお互いにケアし合ったり、万が一体調不良の場合も助けを呼ぶことができたりできます。
が、一人でいた場合、熱中症の初期症状である熱失神であっても場合によっては致命的になりかねません。
イベントを実施する立場としては、休憩時間にちょっと離れている参加者の様子を伺ったり、イベントが終了して帰路に着く参加者の体調や表情を見ておくようにしたい、とあらためて思いました。