第3回 生きものと私たちのくらしトーク・カフェ
「身近な生きものへの『まなざし』」を開催しました。

第3回「生きものと私たちのくらしトーク・カフェ」
ゲストは、福岡県自然観察指導員連絡協議会の田村耕作さんと、
とまほろば自然学校代表の岩熊志保さん。
今回は、アイランドシティの野鳥公園計画を検討してきた「ラウンジカフェ」のパネル展を行う市役所のロビーの一角を借りて行いました。

まずは田村さんと一緒に、市役所や向かいのイムズ周辺でどんな生きものが見られるか、探しに出かけました。
天神のど真ん中でも実はいろんな樹木が植えられていて、
しっかり次の世代を残している植物や、
そこをすみかにしている昆虫や野鳥などの生きものたちがいます。

実を少しだけいただいて食べてみたり(甘い!)、
普段は花しか見たことのない植物も、葉っぱは意外な形をしていたり、
田村さんの視点で一緒に自然を見てみると、次々に面白い発見がありました。

市役所ロビーに戻り、みんなに感想を聞いてみました。
いつもそこに「ある」のに、これまで気がつかなかった生きものたちのようす。
私たちが暮らしの中でいかに自然を「見ていない」か実感させられた時間でした。

あく抜きしたトチの実を、もち米と一緒に蒸してからついた餅です。
九州ではあまり見られないトチの実の独特な香りがし、
食べものを自然からいただいてきた人間の知恵に感心しました。

もうひとつは、ニホンミツバチのハチミツを使ったきなこあめ。
ニホンミツバチは極端に個体数が減っていますが、
飼育している方に分けてもらったハチミツでスタッフが作りました。

太宰府市民の森で子どもたちと行う湿地再生活動について、お話いただきました。
土を少し掘って小さな池を作っただけなのに、なんと1週間でカエルが産卵!
その後も次々に見つかる水生昆虫の豊かさにびっくりしたそう。
生きものを子どもたちときちんと調べたり、
水辺の草むらをすみかにするカヤネズミの巣を作ってみてその知恵を実感したりと、
様々な切り口で行う活動がとても楽しそうなのが印象的でした。
参加者の方から、ぜひ参加してみたい、という声もありました。

最後に、岩熊さんの専門であるカメムシのお話。
「エサキモンキツノカメムシ」はカメムシの中でも、
メスが卵の世話をする珍しい種で、カメムシの中でも2〜3種しかいないのだそう。
背中のハートマークが可愛いですね。

5〜6人のグループに分かれて、感想や自分の想いをわいわい話し合いました。

今回はオープンな場所での開催だったこともあって、
通りすがりの人が覗き込んだり、途中から参加したり、、、
子どもたちとは絵本やオナモミで遊んだり、と、
よく見たらそこにいる生きものたちに気がつくこと、
そして、身近な生きものたちと暮らしの中で関わっていくことを、
それぞれが自分なりに楽しめるようにしたいなぁ、と思いました。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
次回は、 「『こども』と学ぶいのちのつながり
」
2014年1月26日、中央市民センターで開催します。