令和元年度、新たに始まった事業「環境わくわく出前授業(指導者向け講座)」のうち、
小・中学校の教職員関係者を対象にした研修会を行いました。
こちらでは第2回の様子をお伝えします。
今回は福岡市内の小学校に勤務されている先生方、合計8名にご参加いただき
ました。
まずはアイスブレイクを踏まえた自己紹介。
好きな生きものについてや、学校で子ども達が生きものを見つけてきたときの
面白話などで盛り上がりました。
体験活動場所は「天神中央公園」。
今回も市役所側から入ってすぐ、一見して生きものの姿が見られないような
場所で、最初の体験「身近な木とその周りの生きもの」。
地面に落ちているクスの葉を見つけだし、匂いを嗅いでみました。
樹皮の観察ではこの黄色いイモムシが何頭も発見されました。
木の上側から下側へ向かって樹皮を歩いているイモムシたち。
その先を辿ってみると、蛹が見つかりました。
種名はわからないイモムシ達ですが、蛹になるためにこのような行動を
とっていたようです。(多分甲虫のハムシの幼虫だと思っています)
次の体験は「木の赤ちゃんさがし」。
草に交じって生えている、木の赤ちゃん達。茎を触ったり、周囲の大きな木と見比べ
ながら探して行きました。
「この植栽から出ているエノキの赤ちゃんは、実を食べた鳥があそこにとまって
糞をして、ここから生えてきているのではないか?」
どういう経緯でそこから生えているのか推理すると話が発展してゆきます。
今回もS理事が好きな地衣類の観察法をご紹介。
ブラックライトを当てると光る「クロボシゴケ」。盛り上がるコンテンツです。
他にも、桜の樹皮についた地衣類の大きさから、この周囲の空気の状態の変遷を予想
しました。
元の会議室に戻って一休み。
スタッフ私物のハンドブックシリーズを並べて図鑑コーナーを作りました。
さっき見た地衣類、載ってましたね!
体験3「落ち葉と分解者」、体験4「土の中の生きもの・ツルグレン装置」。
ツルグレン装置からはレギュラーのトビムシのほかに、小さなゾウムシを観察
できました。
最後は皆さまとディスカッション。
虫嫌いな子が虫好きな子の影響で触れるほどになっていったという貴重な体験談等
を共有し、日頃の授業に活かせそうなことなどを出し合いました。
自然度が低く、生きものの気配が薄そうなところでもできる自然体験。
是非子ども達とやってみてください!
(企画:福岡市環境局/「環境わくわく出前授業(指導者向け講座)」業務委託)