まもるーむ福岡で環境のための小さな一歩シリーズ第2回「ごみ拾いが渡り鳥を守る」を開催しました。ゲストはNPO法人ふくおか湿地保全研究会 代表の服部卓朗さん。
毎月行っている多々良川での清掃活動やクロツラヘラサギのこと、そして捨てられた釣り具によって傷つく野鳥たちのお話をいただいた後、参加者同士グループに分かれて交流を行いましたよ。
服部さんからの話題提供では、博多湾にやってくる渡り鳥の生態を絡めながら鳥達が餌をとったり休んだりするのに配慮した清掃・保全活動が大切であることをお話しいただきました。
砂浜に葦などの枯れた植物がゴミと一緒に広がっている光景、目にしたことがありませんか?清掃時にゴミと一緒に植物も全部とってしまえば、ワイキキビーチのようにきれいな砂浜ができるけれど、それでは鳥にとっては居心地が悪いと服部さんはいいます。枯れた植物を残すことで、そこにエサになる小さな生きものが住みつき、体を隠すカモフラージュとなってくれるのだそうです。
また、研究会が調査だけでなく清掃も活動に取り入れるきっかけとなった写真も紹介されました。多々良川で撮影された「くちばしが折れた若いクロツラヘラサギ」。とてもショッキングでした。エサを採る際、何か大きなゴミにひっかかってしまったのではないかといわれています。その後の清掃で川から自転車が数台、タイヤなどがあがったそうです。この個体は剥製になり、今も東区役所で頑張っています。
水辺の野鳥達を傷つけている釣りゴミについても、実物を持って来て詳しく教えてくださいました。糸が足に絡まったり、疑似餌をエサと誤って飲み込もうとしてしまったり。運よく人が捕まえてほどいてあげられる場合もあるそうですが、ほとんどは衰弱して死んでしまうそうです…。
「とんでもない旅をしとる鳥が人間のせいで傷ついて、数を減らしとる。どうしたらいいやろねー?」服部さんが心を傷めている様子が切なかったです。
後半はグループに分かれて参加者同士おしゃべりタイム。
今日の感想や普段自分が行っている活動などを話し合ったあと、1つの輪をつくって服部さんに質問したり、前日に放送されたTV番組「ダーウィンが来た!」の話題などで盛り上がりました!