年末ということで、2025年の事故事例収集を振り返ってみたいと思います。

私たちの事故事例収集は、主にメディア報道をもとに「なんとなくグリーンシティ福岡の活動にも関係してきそうだな…」というものをメモにして、共有ドライブに保存するというスタイル。

今年は49件の事故事例を収集しましたが、ほとんどをスタッフのしおさんが集めてくれました。ありがとう!

以下、目立った事故とそれに対するコメントです。

 

伐採・剪定中の事故(10件)

「のり面で作業中に15mの木の下敷き(70代男性)」

「ボランティアで木の伐採中に脚立から転落(70代男性)」

「ヘルメットなどの安全対策を取らず伐採木と接触(60代男性)」など

今年も残念ながら、伐採中の木との接触や転落などの事故が報道されました。メディアで取り上げられる場合、ほとんどが死亡事故です。あらためて基本的な安全対策の大切さを実感します。

また、プロ・ボランティア問わず、ご年配の方が事故にあうケースが目にとまりました。これは裏を返せば、そうした世代が林業や地域活動を支えている、ということでもあります。安全の仕組みや役割分担を考える必要性も感じます。

 

焚き火やBBQからの火災(9件)

「集めた枯草を燃やし風にあおられ、畑4haを焼失」

「伐採した木を燃やした際に延焼し、山林火災565ha」

「キャンプ場で焚き火が燃え移り、芝生広場1,800㎡に延焼」など

焚き火や野焼き、バーベキューの火の不始末による火災が目立ちました。燃えやすい環境での着火、使用後の炭の処理ミス、強風下での作業など、どれもヒヤリとする事例ばかり。人的被害がなかったとしても、自然環境や施設へのダメージは大きく、後悔の残る事故になります。

キャンプブームで火を扱う楽しさが広まったぶん、安全に楽しむための「知識と技術」も併せて広めたいなと感じます。

 

倒木・落枝による事故(6件)

「公園で約15mのエノキが倒木、雨後、根元から裂ける」

「緑地の園路を歩いていたら、目の前でマテバシイが倒木」

「大通りの街路樹、約14mのケヤキが根元から折れる」など

街路樹や公園樹の倒木・落枝事故も発生しています。台風ではない普通の雨や風でも、腐朽の進んだ木が倒れることがあります。2014年には倒木事故が多発したため全国で緊急点検が行われましたが、木々は成長するので“点検は一度きり”では不十分です。

「身近に緑があること」は、私たちの目指す姿。でもそれは、ただ植えるだけでなく、育てて、愛でて、活用することとセットです。一緒に手入れや見守りをする仲間や担い手が大切だな、と思いました。

 

ペットとマダニとSFTS(4件)

「飼い犬がSFTSに感染、(茨城)県内2例目」

「飼い猫がSFTSに感染、関東で初めて」

「SFTSに感染した猫を治療した獣医師が死亡、感染の疑い」など

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、これまで山歩きや農作業で人がマダニに噛まれて感染する事例が報道されていましたが、今年はペットの感染が目にとまりました。

また近年、都市部でも急増しているアライグマは、マダニを市街地に運ぶ役割を果たしていると指摘されています(アライグマ防除研究会・菊水研二さん)。それは、マダニとペット、あるいは人との接点が増え、SFTSへの感染リスクが高まるということです。特にペットを飼っている&ご高齢の家族がいるご家庭では、注意が必要となってくるかもしれません。

 

他にも、熱中症、落雷、蜂刺され、川や海での事故がありました。どれも実際に起きたことで、自然と関わる活動をする私たちにとって他人事ではありません。どんなことが起きるかを知っておくこと、語り合っておくことが、安全管理の土台になると考えています。

来年もまた、ほどよくアンテナを張りながら活動を続けていきたいと思います。

 

展示用に紙粘土で作った「マダニ対策してない人、マダニ対策してる人」