理事の志賀が安全管理について感じたこと、考えたことを書いています。
理事の志賀が安全管理について感じたこと、考えたことを書いています。
2月28日に、CONE(自然体験活動推進協議会)のリスクマネジメント講習会を実施しました。
久しぶりにお会いする方、初対面の方、自費参加してくださったボランティアの方も。唐津や柳川など遠方の方も含め、安全管理に関心を持つ21名の方とご一緒できたことが、何よりうれしかったです。ありがとうございました!
今月のコラムは、リスクマネジメント講習会を実施しての雑感、という感じです。
この講習会は、全国で一定の水準を保つため、使用するテキストやスライドがあらかじめ定められています。修了証が発行され、全国各地で同様の内容が実施されている、自然体験分野では数少ない制度的な講習会です。
もちろん、他にも自然体験分野の安全に関する制度や資格はいろいろあって…
キャンプインストラクター:キャンプ運営がメイン。安全管理も含む。
RACなど水辺系:川や海の活動が対象。安全管理や救助も含む。
登山・山岳ガイド:登山が対象。安全管理が重要科目。
WMAI:野外(特に病院まで距離がある場所)での救命措置。
など、それぞれの得意な領域やフィールドがあります。
その中で比較するとCONEの安全管理者制度は、フィールドを問わず&リスクマネジメントの基本的な考え方を組織に浸透させる制度、といった印象があります。
それだけに、自然学校やNPOだけでなく、学校や学童保育、公園や行政職員、スポーツサークルやボランティア団体など、いろんな方に知ってほしいです。
一方、CONE規定のスライドや資料は、そのままでは語句の説明が多くなりがちなので、講習会では講師の工夫が必要、とも感じました。
今回は全体的な工夫として、
・スライド同士のつながりやまとまりを補足する
・わかりにくい語句には具体例やエピソードを挙げる
・1セッションにつき1、2回、グループでの意見交換をはさむ
など心がけてみました。
§1「リスクマネジメントとは」では、前回のコラムで触れた「ハザード」「リスク」「ペリル」の語句について、グループで具体例を挙げる時間をとりました(結果、予定を20分以上オーバーしたけど…)。特に「ペリル」の考え方はあまり知られてません。それぞれの活動分野や経験に引き寄せて納得できるよう時間をとったのはよかったと思います。
あと、リスク評価の箇所では、短くてもいいので、KY活動ないしリスクアセスを実際にやった方がよさそう…。
§2「リスクのチェックポイント」で補足をしたのは、一つ目が「下見のポイント」。基本的には「よく見て歩くこと」で、「上・中・下」を見るといいことや、実際の事故事例から引いたチェックポイントを補足しました。また、ハザードの分類では、人的要因の「意識・感情」の部分が、事故原因として「解釈」されること(ヒューマンエラー)を言いました。このあたり、みんなで意見交換する時間を取りたいですね。
§3「事故事例から学ぶ」では、スライドの二つの事故事例(道迷い、溺水)に関連して、別の資料から判例の情報を補足したり、近年の類似の事故事例を紹介したりしました。日頃、ニュースで目にした気になる事故をメモにして蓄積しておくと役立ちますね。また、EAP(緊急時対応計画)についても、グリーンシティ福岡の実施計画書の裏面にある簡易版EAPを紹介したりしました。
講習会の終了後に、「組織内にどう浸透させれば?」という質問をいただきました。これはもう「リスクマネジャー」の視点ですね。私からは「そのためのスペースを確保すること」、具体的には、定例会議の議題に入れる、計画書の中に欄を設けるなど、をお伝えしました。時間と場所を与えなければ、安全管理は後回しになりますもんね。
講習会をやって感じたのは、安全管理を支える人、分担する人が増えるのはありがたい、ということです。
組織の安全管理を1人で背負うのは難しい、てか無理。考え方を共有し、仕組みをまわし、語り合うことで、少しずつ支える人が広がっていくのが大切な気がします。
福岡周辺で安全管理を語り合う輪を広げていきたいですね。
あ、そのためにも熱いお茶やコーヒー、お菓子を多めに用意したお茶コーナーを用意したのはよかった、笑。自然と集まってお話や名刺交換ができたと思います。
次回は平日、7月13日(月)に開催しようと計画中です。ぜひご参加orご紹介を!
2月28日に、CONE(自然体験活動推進協議会)後援で、同協議会の安全管理者制度に沿った「リスクマネジメント講習会in福岡」を開催予定です。おかげさまでお申し込みもたくさんいただき、残席はあと数席です。ありがとうございます。
この講習会は、全国で一定の水準を保つため、使用するテキストやスライドがあらかじめ定められています。私もそれをもとに実施しますが、せっかく福岡で行うので、福岡近郊で野外活動やボランティアに関わる人同士の交流の場にもなればいいな、と思っています。
さて、講習会の前半では「ハザード」「リスク」「ペリル」などの用語解説があります。
三つとも危険や事故に関連する言葉ですが、中でも「ペリル」ってあんまり馴染みが無いですね。意味を知っておくと考えを整理するのに役立ちます。
私なりの言葉で説明すると↓
【ハザード】事故やケガにつながる要因や状況。具体的なもの、抽象的なものがある。
例:高い気温、急斜面、ナラ枯れした木、スズメバチ、疲れ。
【リスク】想定される事故やケガとその可能性・度合い。心身や社会・経済的な損失を伴うもの。
例:熱中症のリスク、転倒のリスク、落枝による打撲のリスク。
【ペリル】事故やケガになりうる実際の出来事。事故になる分岐点。
例:参加者の顔色が悪い、子どもを見失った、スズメバチが襲ってきた。
「ハザード」と「リスク」は事前に把握や想定しておきたいもので、「ペリル」は活動中、実際に発生した出来事ですね。さらに「ペリル」の例を挙げると、例えば、
「森の作業で、伐倒予定ではない木が「ミシッ」と音を立てた」などです。
ここで「気づいて声をかけ、全員が一度退避する」のか、
「まあ大丈夫だろう」と作業を続けてしまうのか。
この分かれ道によって、結果は大きく変わります。
私は「ペリル」を意識しておくことには、二つの良さがあると思っています。
一つ目は、その時その場での対応です。
そのまま放っておくと事故になりうる出来事(ペリル)に気づき、立ち止まり、声をかけ、対応する。それは事故やケガを未然に防ぐ、最後の砦でもあります。
二つ目は、事後の再発防止です。
事故やヒヤリハットが起きた後、「誰が悪かったか」ではなく、「どこが分岐点だったのか」「防ぐことができるポイントがあったか」という視点でふりかえることで、今後につながる再発防止策を考えやすくなります。
まあ、新しいカタカナ用語を使う or 使わないは別にして、大切なのは、
・事前に、危険な要素(ハザード)を把握し、考えられる事故やケガ(リスク)に対策しておくこと
・現場で、事故につながる出来事や予兆(ペリル)に気づき、対応すること
・事後に、分岐点となった出来事(ペリル)を整理して再発防止を考えること
といった流れだな、と思います。
実際、グリーンシティ福岡でも「ペリル」という用語はほとんど使ったことがありません。けれど、上記の流れはほぼやっています(…やろうとしています、笑)。
2月28日の講習会は、安全管理の考え方を「現場で使えるかたち」で持ち帰ってもらえたら嬉しいです。ニーズを見つつ、年に2回ほど開催していけたらいいなー。
年末ということで、2025年の事故事例収集を振り返ってみたいと思います。
私たちの事故事例収集は、主にメディア報道をもとに「なんとなくグリーンシティ福岡の活動にも関係してきそうだな…」というものをメモにして、共有ドライブに保存するというスタイル。
今年は49件の事故事例を収集しましたが、ほとんどをスタッフのしおさんが集めてくれました。ありがとう!
以下、目立った事故とそれに対するコメントです。
伐採・剪定中の事故(10件)
「のり面で作業中に15mの木の下敷き(70代男性)」
「ボランティアで木の伐採中に脚立から転落(70代男性)」
「ヘルメットなどの安全対策を取らず伐採木と接触(60代男性)」など
今年も残念ながら、伐採中の木との接触や転落などの事故が報道にありました。メディアで取り上げられる場合、ほとんどが死亡事故です。あらためて基本的な安全対策の大切さを実感します。
また、プロ・ボランティア問わず、ご年配の方が事故にあうケースが目にとまりました。これは裏を返せば、そうした世代が林業や地域活動を支えている、ということでもあります。安全の仕組みや役割分担を考える必要性も感じます。
焚き火やBBQからの火災(9件)
「集めた枯草を燃やし風にあおられ、畑4haを焼失」
「伐採した木を燃やした際に延焼し、山林火災565ha」
「キャンプ場で焚き火が燃え移り、芝生広場1,800㎡に延焼」など
焚き火や野焼き、バーベキューの火の不始末による火災が目立ちました。燃えやすい環境での着火、使用後の炭の処理ミス、強風下での作業など、どれもヒヤリとする事例ばかり。人的被害がなかったとしても、自然環境や施設へのダメージは大きく、後悔の残る事故になります。
キャンプブームで火を扱う楽しさが広まったぶん、安全に楽しむための「知識と技術」も併せて広めたいなと感じます。
倒木・落枝による事故(6件)
「公園で約15mのエノキが倒木、雨後、根元から裂ける」
「緑地の園路を歩いていたら、目の前でマテバシイが倒木」
「大通りの街路樹、約14mのケヤキが根元から折れる」など
街路樹や公園樹の倒木・落枝事故も発生しています。台風ではない普通の雨や風でも、腐朽の進んだ木が倒れることがあります。2014年には倒木事故が多発したため全国で緊急点検が行われましたが、木々は成長するので“点検は一度きり”では不十分です。
「身近に緑があること」は、私たちの目指す姿。でもそれは、ただ植えるだけでなく、育てて、愛でて、活用することとセットです。一緒に手入れや見守りをする仲間や担い手が大切だな、と思いました。
ペットとマダニとSFTS(4件)
「飼い犬がSFTSに感染、(茨城)県内2例目」
「飼い猫がSFTSに感染、関東で初めて」
「SFTSに感染した猫を治療した獣医師が死亡、感染の疑い」など
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、これまで山歩きや農作業で人がマダニに噛まれて感染する事例が報道されていましたが、今年はペットの感染が目にとまりました。
また近年、都市部でも急増しているアライグマは、マダニを市街地に運ぶ役割を果たしていると指摘されています(アライグマ防除研究会・菊水研二さん)。それは、マダニとペット、あるいは人との接点が増え、SFTSへの感染リスクが高まるということです。特にペットを飼っている&ご高齢の家族がいるご家庭では、注意が必要となってくるかもしれません。
他にも、熱中症、落雷、蜂刺され、川や海での事故がありました。どれも実際に起きたことで、自然と関わる活動をする私たちにとって他人事ではありません。どんなことが起きるかを知っておくこと、語り合っておくことが、安全管理の土台になると考えています。
来年もまた、ほどよくアンテナを張りながら活動を続けていきたいと思います。
展示用に紙粘土で作った「マダニ対策してない人、マダニ対策してる人」
ちょっと時期遅れですがスズメバチの話題です。
韓国・慶北大学校のチェ・ムンボ先生らが、韓国にとっても外来種であるツマアカスズメバチ(Vespa velutina nigrithorax)の防衛行動を観察した2021年の実験を見つけました。「ツマアカスズメバチの巣を棒で叩いて、距離や逃げ方でどれくらい攻撃されるか、いろんなパターンでビデオ撮影しながら数えたよ」というユニークな研究です(リンク先で英文PDFをダウンロードできます)。
面白かったので、ポイントを整理してみますね。
・ツマアカスズメバチの巣、計6箇所を使って、防護服などの安全対策をしつつ棒で刺激した。防護服は白色、頭部に黒色のかつらを装着した。攻撃される様子をスローモーションでビデオ撮影、刺そうとしたハチの個体数をカウントした。
・以下の四つの切り口で攻撃数をカウントし、比較した。
1)「ゆっくり接近」「腕を大きく振りながら接近」で攻撃開始距離を比較。
2)「ゆっくり歩いて離れる」「走って逃げる」で追跡距離を比較。
3)「立ったまま」「しゃがむ」で姿勢による攻撃数を比較。
4)帽子について「着用」「非着用」で攻撃数を比較。
その結果、以下のことがわかったそうです。
・ゆっくり接近したら1mまで攻撃は無かったが、腕を大きく振りながら接近すると3mの距離から攻撃が始まった。巣への接近距離そのものよりも、人の動作の大きさが攻撃の引き金になりやすいと考えられる。
・攻撃開始の後、ゆっくり歩いて離れると5mでも攻撃数は減少せず、10m離れて約半分に減少、100mでも数匹の攻撃があった。一方、走って逃げた場合5mの時点で明確に攻撃数が減少し、10m地点で急激に低下。20m以降では集団攻撃はほぼ解消された。
・攻撃を受けた際、立った姿勢でもしゃがんだ姿勢でも攻撃数に有意な差は無かった。
・帽子をかぶると有意に攻撃が減少した。頭部への攻撃の約75%が帽子によって回避された計算。
短く言うと「走って逃げた方がいい」「しゃがんでも刺される」ということのようですね。
あれ?スズメバチ対策では「ソーッと離れよう」「見かけたらしゃがんで」とよく言われます。
ですが、これらは矛盾してませんよね?場面が違う、ということだと思います。
<1匹で飛んでいる斥候のスズメバチを見かけたら>
・ソーッと離れる
・しゃがんで飛び去るのを待つ
・手を振り回したりしない
<巣から集団で攻撃されたら>
・走って逃げて巣から距離を取る
・しゃがまない
基本、刺激せずに距離を取ること。
でも、うっかり巣を刺激してしまった場合には、すぐに走って逃げる。
この「切り替え」が大事ですね。
秋はイベントや活動が増える時期。仕事や活動の段取りもついバタバタとあわてがちになります。でもそんなときこそ「安全のための時間」を意識して取ることが大切ですね。
グリーンシティ福岡ではよく「イベント前ミーティング」を実施します。土日の開催だったらその直前の金曜や木曜日。担当スタッフで、準備物の確認、当日の流れ、スタッフの移動手段や集合場所、想定されるリスクなどを共有します。15〜30分程度。短時間でもあらためて確認しておくと不安が減り、余裕が生まれます。
また、当日のイベント開始前にも手早く、参加者のキャンセル状況や進行の流れ、役割分担などを確認します。時間にすると5〜10分程度。ただ、会場設営や早く来た参加者への対応でバタバタしてしまい、やらないままイベントをスタートさせてしまうこともあり…反省中。イベント中に「あれ、誰が何を担当するんだっけ?」となると、余裕も減り、安全管理上もよくないですね。
特に、参加者が多いワークショップや集客イベントへの出展など、流動的かつ臨機応変な対応が必要な現場だと、全体が見渡せなくて「軽いパニック状態」で運営してしまう場合も。そんな現場ほど開始前に「今日はどんな危険がありそうか?」など、全員で共有しておくといいですね。落ち着いて行動でき、事故の芽にも気づきやすくなります。
安全対策のために必要なのは、特別な道具や難しい技術だけではないと思います。1〜2分でも、立ち止まって状況を確認する「時間」こそ安全のカギかと。
私たちもカンペキとはなかなかいきませんが、そういう「安全のための時間」を活動や業務の中に組み込んで、それをやるのが当たり前な雰囲気を育てていきたいと思っています。
先月(2025年9月)、東京の国立オリンピック記念青少年総合センターで「CONEリスクマネジメント講習会講師養成会」を受講してきました。
CONE(自然体験活動推進協議会)は、自然体験活動の推進と普及を行う全国組織です。特に安全講習会や安全管理担当者の養成講座に力を入れていて、以下の研修と資格付与を行なっています。
<資格>
リスクマネジメントディレクター
___活動現場ごとの安全管理責任者、事業担当者
リスクマネジャー
___組織や団体の安全管理責任者
<研修>
リスクマネジメント講習会(2.5時間)
___広く一般を対象にした安全管理の在り方を知る講習会。
リスクマネジメントディレクター養成講習会(9.0時間)
___活動現場での安全管理者(事業担当者など)を養成するための講習会。
リスクマネジャー養成講習会(12.0時間)
___活動だけでなく組織運営全体に関する安全管理者を養成する講習会。
私は2018年に「リスクマネジャー」の認定を受けました。
安全管理のコラム第27回「CONEリスクマネジャー養成研修会を受けて」 2018年3月
今回受講した養成会は、広く一般も含めて対象となる「リスクマネジメント講習会」の講師を認定するものです。その「講習会」の内容は下記の通り。
§1リスクマネジメントとは(60分)
§2リスクのチェックポイント(45分)
§3事故事例から学ぶ(45分)
これまで全国で60名ほどの講師が登録されたそう。福岡県内では北九州の玄海青年の家さんが毎年、講習会を開催されていますが、福岡市内で活動する講師はまだ少ないようです。今後はグリーンシティ福岡でも、地域向けのリスクマネジメント講習会を開催していけたらと考えています。
coneの安全管理講習は合宿型の自然体験やキャンプ活動に取り組む自然学校スタッフをイメージしている印象がありますが、もっと幅広い方に知っていただきたいな、と思います。
例えば、
・花や緑に関する活動を行う市民グループ
・公民館でイベントを行う人、学校や幼稚園の教職員や保育士
・企業の社会貢献や地域交流の担当者
・お子さんに自然遊びをさせたい親御さん
などなど。
安全管理というと「難しそう」「責任者に任せる」と思われがちですが、その場にいる人それぞれが自分ごととして捉えた方がリスクを減らすことができます。みんなで声をかけあい、お互いで安全・安心の場を作る文化を育てていきたいですね。
まだ計画中ですが、2026年2月28日(土)に第1回となるリスクマネジメント講習会を福岡市内の会議室で開催したいと考えています。後日、あらためてお知らせします。
2025年6月、福岡市内の浜辺で小学生が亡くなる水難事故がありました。とても悲しい事故です。心からお悔やみ申し上げます。
その後、水難学会が事故原因を調査していたそうですが、調査の様子が、Yahooニュースのエキスパートトピとして速報されました。同学会理事で長岡技術科学大学の斎藤秀俊先生が書かれたものです。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/20f34eafd2d21a946444be15bf85dd41fa539b2e
Yahooニュース「福岡市・三苫海岸での小6男児2人溺水事故 現場の深みと流れを形成する、まさかの淡水」斎藤秀俊(水難学者/工学者 水難学会理事/長岡技術科学大学大学院教授)(2025.08.29.閲覧)
事故の概要や調査についてはリンク先をご覧ください。
記事中では「海底湧水」が影響した可能性も指摘されています。水の流れで深みやハマりやすい場所ができたことは十分考えられます。
個人的な経験では、砂浜の貝殻をテーマにしたオンライン観察会の下見で。スマホで撮影しながら浜辺を歩いていました。陸側から注ぎ込んでいる小さな小川を跨ごうとした時、やわらかい砂地に一気に膝上までハマったことを思い出します。一人だったのでちょっと焦りました。小さなお子さんなら結構怖い深さだったと思います。
このように、湧水や水の流れがあったり、構造物で水が巻いたりする場所は、地面に見えても砂がふわふわしてハマりやすい場所が出来がちです。この時は、撮影しながら足元をよく確認せず近づいてしまいました…。
グリーンシティ福岡は、海や川など水辺の活動は少ないです。
それだけに、思わぬ深みやはまり込む場所には気をつけて下見や活動を行いたい、そして思わぬ事故を少しでも減らせたらと思います。
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余談ですが、記事中に私たちのブログ記事(2014年のもの)を引用いただいています。奈多海岸で海底湧水を採取した記事です。「海底湧水」という語は、同じ「海底から湧いてくる水」と言っても、状況によって性格がだいぶ違ってくるように思います。
Yahooニュース記事の「海底湧水」:
陸地に降った雨が地下水となり、海底の一箇所から流れ出てくる淡水。水量によって深みや流れが出来うる。
2014年のGCFブログ記事の「海底湧水」:
砂浜に浸透した海水が地下水の圧力で再度、押し出されてきた海水。面的に滲み出てくるので深みや流れが出来にくい。
目に見えない地面の下、海底にもいろんなメカニズムがありますね。そんな自然の営みを少しずつでも理解していけたら、と思います。
このコラムもついに第100回となりました!パチパチ!
約10年前にスタート。新人スタッフ向けに安全管理の「言語化」が必要だったというのが動機です。
その頃、露天風呂に浸かりながら、かごしまカヤックス のNさんに「安全はしっかりやったがいい」とアドバイスいただいたこともいい思い出です、笑。後押し、ありがとうございました!
過去の99本のコラムの中から、個人的になんか思い入れのある10本を選んでみました。
読んで役立つかはよくわかりません、笑。お暇なときに、気になるものがあればぜひ覗いてみてください。
第11回「事故事例研究」 2016年9月
決めつけず、落ち着いて、「事実」を確認すること大切。
第33回「SHELモデル」2018年10月
医療分野でよく使われるようですが、野外活動でも参考になります。
第34回「なぜなぜ分析」2018年11月
有効だけど、「人間」相手にどのくらい使ってよいかは…?
第41回「ガイドレシオ」2019年6月
私たちは何人のお客様・参加者を相手にしていいの?
第44回「お互いに声をかける」2019年10月
お互いに目を配れる関係性や場になるよう、心がけたい。
第45回「交通事故のこと(1)」2019年11月
やっぱり一番身近でリスクの高い道具かと…。
第60回「医薬品の製造不正で」2021年4月
製造業の安全管理も参考になります。
第66回「あの猫とあのワニ」2021年10月
もはや猫もワニも忘れられつつある感…。けどキャラって大事。
第78回「『森林ボランティアの安全管理』メモ」2023年6月
イベント登壇をきっかけに、根っこの考えをまとめました。
第96回「ファーストエイドガイドラインに『蜂刺され』追加」2025年3月
やはりポイズンリムーバーは蜂刺されの対応にはならない、と…。
グリーンシティ福岡では、年3回、(一社)福岡市造園建設業協会さんが行う花壇の植替え活動の、現場コーディネートを行っています。福岡市職員のみなさんや園芸福祉ふくおかネット、緑のコーディネータのみなさんと一緒に取り組む花苗の植え替えです。
このような花壇の活動、まちなかですし大きな危険は無いように感じますが、気をつけておきたいこともチラホラ。
特に、一般の方や自転車が通行する歩道・車道に面した場所、木陰が少なくアスファルトの熱が感じられる場所などでは、森や自然の中とは違ったリスクも出てきます。
例えば…
○通行人や自転車とすれ違うときにヒヤリ
○車道側にうっかり道具が転がった
○日差しが強く、熱中症になりかけた
「都市型・まちなかの花壇づくり」での安全対策として、現場の運営者やリーダーが心得ておきたいことを整理してみました。
【作業前】事前準備とオリエンテーション
□ 歩道や車道との境界を確認(見えにくい段差や勾配は?)
□ 道具や荷物の置き場所を決めておく
□ 参加者が通行人や自転車と交差する導線を無くす・減らしておく
□ サインや(必要なら)三角コーン、ロープで作業エリアを明示
□ 視認性の高いベストや腕章などで作業中であることを明示
□ 参加者への道具の使い方、注意事項、体調管理などの説明
□ 初参加者や体調不良者の把握と安全ルールの共有
□ 熱中症予防のため、日陰や休憩場所、お手洗い、自販機などの案内
【作業中】現場での目配りと声がけ
□ 参加者の位置、体調に目を配る
□ 通行人、自転車が近づいたら声掛け、必要なら手を止めてもらう
□ 作業道具や参加者が通行をふさがないよう注意
□ スコップなど作業道具を歩道や車道に突き出さないよう声がけ
□ 車道に近い場合、車両の誘導
□ 参加者への体調管理(水分補給、日よけ)の声がけ
【作業後】撤収と今後の改善に向けて
□ ゴミや道具の置き忘れがないか確認
□ 歩道上の泥や落ち葉、水を清掃して転倒を防止
□ 忘れ物・ケガの有無、ヒヤリハットの共有
□ 改善点等を含め、スタッフふりかえりをKPT等の形式で記録
「一人一花運動」に取り組む福岡市では、ますます花やみどりを通じたまちづくり、コミュニティづくりが盛んになっています。
だからこそ、誰もが安心して関われるようにしたい。
事故を防ぐことも、楽しい活動の一部。そんな考えを大切にしたいと思います。
福岡市役所の花壇は、縁石が斜めにカットされてるのも要注意。上に乗るとうっかり歩道側にひっくり返りがちです(笑)。