いや、実際11月のグリーンシティはやたらと忙しかったです。多くの方のおかげでもあり、ありがたいお話です。

まあでもあんまり忙しくなると、それは安全管理上でも問題かもしれません。どんな問題になり得るか、思いついたものを挙げてみます。


<準備がおろそかになる>

 この「準備おろそか系」の問題にはいくつか種類がありそうです。

 まず「事前の情報共有が不十分になる」。スタッフ同士の「あれやっといてね」とか「タイムスケジュール変更しました」などをしっかり共有する時間がとれなかったり、メール等を流していても見る暇がなかったり。

 また「計画や手続きを省略する」ということもありそうで、いつもは作成している実施計画書や道具チェックリストなどをつい、ザッと済ませたり、省略したりすることも起こるかもしれません。

 その結果「道具の忘れ物」が発生して、あわてて取りに戻ったり、現場の有り合わせのもので対応したりすることもありそうです。


<あわてた作業、無理な作業>

 時間が足りない状況ではつい、「あわてた作業、無理な作業」をしてしまうことがあります。走ったり、荷物をたくさん運ぼうとしたり、車を飛ばしたり。その結果、事故や怪我が発生するかもしれません。

<寝不足とそれによる注意力の低下>

 個人に起こりやすいのは、がんばりすぎて夜中過ぎまで仕事して「寝不足」になって、仕事現場で体調不良や見落としが起きるといったことです。寝不足と水分不足はてきめんに仕事のクオリティに影響しますね。

 また「注意力の低下」で危険な兆候や参加者の体調不良に気づけなくなることも考えられます。体力や気力が落ちて注意が散漫になることもありますが、他の考えことや気がかり、「帰ったらあの仕事もしなくちゃ」などがあって目の前の出来事に集中できなくなるということもあります。


<心が離れる>

 忙しい時には挨拶や会話がおろそかになったり、落ち着かない態度だったりして、スタッフ同士や参加者との「心が離れる」ということも起こります。関係づくりがうまくいってない状況。こうなると、説明や注意が行き届かなくなったり、ちょっとした素振りが誤解や反感を生んだりすることもあります。そうやって理解不足やイライラが広まっていくと、事故や怪我も起こりやすくなります。


あぁ!書いてて苦しくなってきますよ(笑)。

幸い、忙しいながらもグリーンシティでは準備や体調管理、関係づくりは「大丈夫」な状態で11月を乗りきることができたと思います。実施計画書もほぼ作ってる、ヘルメットやノコギリの手入れも良い、当日の実施後にはKPTをして後日ファイルで共有した、ブログも書いてる...。スタッフみんなのおかげですね。ありがとう!

あらためて、無理に仕事をとってこない、とか、スタッフ体勢や休日の計画を行う、とか、あわててると感じた時は深呼吸、とかも安全管理としてやっていかねばなあ、と、当たり前なんですが考えたのでした。

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全然「ヨシ!」じゃない場面で「ヨシ!」をするキャラ「現場猫」もしくは「仕事猫」。

その活躍っぷりを見たい方は「現場猫」や「仕事猫」で画像検索してみてください。

そんな現場猫が生まれた経緯はこちらのブログにばっちりまとめられているのでリンク先をどうぞ!


ゼロ災ブログ「【どうして】「現場猫(仕事猫)とかいう謎キャラまとめ【元ネタ】(2021.10.25.確認)


上記ブログをあえて要約するとこんな感じ↓。

2016年8月 くまみね(@kumamine)さんが「電話猫」を描く。様々なコラが派生。

2017年11月 いろいろ合わさって「現場猫」爆誕。

2018年ごろ あちこちの仕事現場で「ヨシ!」と大活躍。

2019年6月 くまみね(@kumamine)さんが(版権的に問題ないであろう)「仕事猫」を描く。

2019年ごろ 「仕事猫」となり、LINEスタンプやキーホルダーなど現実世界に進出。

 

そしてとうとう啓発ツールにも使われ始めました。なんと中央労働災害防止協会(中災防)の安全衛生標語ポスターや卓上POPにも採用されています。このあたりとか。

数多くの事故やヒヤリハットに直面してきた(?)仕事猫が安全標語ポスターになっているのはたいへん味わい深い。説得力が無いような、いやむしろすごく実感がこもってる…のか…?

はじめて見る人には単なるかわいい猫のキャラクターかもしれませんが、イラストとしては「両目の焦点が無限遠」っぽく、つまり目の前の人やものを見てないように見えることとか、「黒目に輝きがないこと」とかが、ほんのり不安やシュールさを感じさせてじわじわきます。

 

まあでも、一般的な行儀の良い、いかにもなマスコットキャラクターって建前っぽくて上すべりしがちです。心に届かないだけでなく、押し付けられたようでうっすら反感すら感じるかもしれません。

その点、仕事猫は少しブラックな感じや飄々とした面白さがいいのかもですね。いろんな職業の人の手で様々なコラを作られてきたキャラクターなので、働く人の目線に近いということもあるかも?とか考えたりしています。

 

同じくネットで話題になったキャラクターが啓発ツールに採用された例では、埼玉県警の「交通事故ハザードマップ2021」があります。昨年、Twitterで注目を集めた4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」のキャラクターが使われています。

漫画のラストと結びつけて考えると「交通事故ハザードマップに採用してよかったのか?」という気がしなくもありませんが、多くの人に手にとってもらえるのは確かじゃないかと…。

 

猫にしろワニにしろ、そこはかとなく不穏な、ブラックな雰囲気はありますが(笑)、見た目だけでなく、経緯や物語も含んだキャラクターとして安全管理界隈で活躍してくれています。

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(一社)日本損害保険協会は毎年「全国交通事故多発交差点マップあなたの地域の事故多発交差点はここだ!」を公開しています。

 各都道府県ごとにワースト5が挙げられていますので、お住まいの地域を確認してみてください。ちなみに福岡県の令和2年のワースト5(6箇所)は下記の通りです。

  1. 針摺交差点(22件)

  2. 六本松交差点(15件)

  3. 安部山入口交差点(11件)

  4. 二先山交差点(10件)

  5. 西体育館前交差点(9件)

  5. 徳永交差点(9件)

 ワースト1の針摺交差点は、某 "ゆめのあるモール" 筑紫野店のすぐ横で、福岡南バイパスの高架をくぐる変則五差路です。確かに初見の人は停止位置を間違えたりするかもしれません。

 ワースト2の六本松交差点はこの10年名前が挙がってなかったのにはじめてワースト5に入ってきました。2019年11月に交差点改良工事が完了して右折レーンが2車線になったばかり。渋滞が緩和されてありがたかったのですが、これがなにか関係あるかどうか…?

 

 ついでですので範囲を福岡県全域から福岡市内のみに狭めて、平成22年以降の11年間でワースト5に挙げられた回数を交差点ごとにカウントしてみました。

 6回___蔵本

 5回___千鳥橋、渡辺通1丁目

 3回___美野島、新二又瀬橋

 2回___渡辺通4丁目、立花寺北、博多駅前3丁目、

     外環西口交差点(旧青果市場入口交差点)

 1回___半道橋出口、那の川四ツ角、井尻4丁目、清水四ツ角、

     愛宕、原、箱崎ふ頭西側入口、井尻六ツ角、

     ガンセンター入口、六本松、西体育館前、徳永

 

 地元の人なら「あそこかー」とわかると思います。当たり前ですが交通量が多い場所ですね。

 蔵本、千鳥橋、渡辺通1丁目は、10年以上前からワースト5に何度も名前の挙がってきた交差点ということになります。一方で、わりと毎年入れ替わりがあるんだな、とも気付きました。事故の多い交差点については信号機のLED化や車線のカラー舗装、車線工事などで改良が行われることもあります。その結果、入れ替わるのかもしれません。

 

 全国的には福岡県は、東京都・大阪府・愛知県に続いて4番目に交通事故の発生件数が多いです(2020年度)。そして全ての事故発生件数を分母にした交差点(付近)での事故発生率は53%前後です。

 みなさまどうぞ安全運転で!

尾瀬と言えば「♪夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬 遠い空」と歌でも有名。
湿原と周囲の山々からなる自然地です。

 

福島県、新潟県、群馬県の県境にあって標高2,000m級の山々に囲まれた盆地状の地形。盆地と言っても底の標高が1,400mくらいあります。

福岡に住む人だと、脊振山の標高が1,054m、英彦山が1,199mなのでその山頂よりも高い場所に湿地が広がっていると考えると…すごい。

ミズバショウやミズゴケなど湿原ならではの植生が見られます。


20世紀初頭に関東水電(後の東京電力)によるダム建設が計画され、その反対運動が起こりました。経緯については(公財)尾瀬保護財団のページなどをご覧ください。

今では全国的な活動を行っている(公財)日本自然保護協会も、前身となる団体は尾瀬保存期生同盟。各地で見られるようになった「ゴミ持ち帰り運動」も尾瀬が発祥らしく、いろんな意味で尾瀬は日本の自然保護活動の象徴的な場所です。


さて、8月23日に複数のメディアで尾瀬ガイド協会のTwitterのことが報道されました。

それによれば、尾瀬ガイド協会の公式Twitterで不適切な投稿があり、それに対して批判が相次いだとのことでした。

 

今回のツイート内容を擁護したいわけではないのですが、そんな考え方や発言をする人はまだまだたくさんいる気がします。「近い考えの人といるから」「それがイヤな人はソッと離れるから」「SNSに投稿したとしてもフォロワーが少ないから」見つかってないだけだよな、と思います。

 

該当のTwitterアカウントは削除され、尾瀬ガイド協会のトップページには8月23日付で謝罪文が掲載されました(2023.12.31.時点でサイトリニューアル中で公開情報は限定されています)

けれど、既に尾瀬のガイドや尾瀬という観光地にとって大きなイメージダウンとなりました。尾瀬が全国でも象徴的な場所だったからこそ話が大きくなったという面もあると思います。


ともあれ、社員やスタッフが団体のアカウントでSNSを使う場合、不適切な投稿や差別的な発言は想定されるリスクの一つ。安全管理の範疇と言えそう。

社内研修をしたり、ガイドラインやチェック体制を定めたりといった対策が考えられます。

しかし、むしろ大事なのは上記の「近い考えの人といるから」「それがイヤな人はソッと離れるから」という状況にならないよう気を付けることかもしれません。

「違う考えの人がそばにいる」「耳に痛い指摘もできる&聞ける関係をつくる」といったことが、長い目で見て健全な組織や人材を育てていくと思います。

 

(2023.12.31.修正:実際の投稿内容を転記していたものを削除し、それにあわせて表現を調整しました)

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2018年に長野県高森町で、園外活動中の保育園児(4歳)が墓石の下敷きになり亡くなる事故がありました。とても残念で悲しい事故です。

先月(2021年6月)、その事故の「再検証」が行われているとの続報がありました。

 

事故の現場は保育園から約800m離れた場所にある広場で、木立の中に隠れるようにお墓がある場所。保育士4人で46人の園児を連れた外遊び中に起きました。

詳細は「高森町立保育園において発生した死亡事故の検証等に関する報告書(2019年8月5日/高森町保育所事故検証委員会)」にまとめられています。

https://www.town.nagano-takamori.lg.jp/kosodate/2/6/4894.html
(2021.07.25.閲覧)

 

ただし、これは「再検証」の前の検証報告書です。

事故当日の朝に担任の保育士が「5分間程度下見した」と記載されていますが、この報告書が公開された後、実際は下見をしていなかったことが判明。2021年7月現在、あらためて町の検証委員会で再検証が行われており、7月中に結果が高森町に報告されるとのことです。

そのため、上記の報告書は近日中に追加もしくは差し替えられるのではないかと思います。

 

いずれにしても悲しい事故です。

同じく2018年は群馬県高崎市の神社で石灯籠に上って遊んでいた中学生が落下し、はずれた上部の石の下敷きになって亡くなる事故もありました。

古いお墓や灯籠などは「不安定な重量物」です。リスク要因であるとの認識をあらためて持っておきたいと思います。

 

加えてこの保育園の事例では、

当初の検証委の聞き取りで「下見をした」と事実と異なる証言がなされたこと。

事前に作成していた計画書が事故後に書き換えられて提出されたこと。

下見をしていないことを口外しないでと同僚保育士が依頼されていたこと。

などが、長野県警の捜査で判明しました。事故を起こしたことだけではなく、それを誤魔化すようなことが行われた点でとても残念な事例になったと思います。

 

うーん、いろいろ考えてしまいますね。

保育士さんはたいへんな仕事だと聞きます。仕事量の負担、賃金や時間の余裕、人間関係などは大丈夫だっただろうか?モラルやモチベーションを保てる職場環境や待遇だっただろうか?とか。

過ちを認めることって難しい。たいへんな勇気が要るように思います。誤魔化さず、まず過ちを認めることからはじめないと改善されることはないんじゃないか?とか。

 

亡くなったお子さんのご冥福を、そして保育士さんたちがいきいきとした、子どもたちへの目が行き届いた保育が広がることを祈ります。

私が小学校の頃、通学路にプランターでサルビアを育てているお宅がありました。真ん中から飛び出ている花びら。これを抜いて蜜を吸っちゃいますよね。仕方ない。

ほとんどすべてのサルビアが花びらを引っこ抜かれて、道沿いにチラホラ落ちてたのを思い出します。

 

よく公園や街路樹として植えられている木でも蜜を舐められるものがあります。5月くらいだったらクロガネモチの花やソメイヨシノの葉っぱの蜜腺にポツリと水滴のように蜜が出ていて、舐めると甘い。今時の子どもはそんなことしないかもしれませんけど(笑)。

 

ツツジの蜜も吸ったことがあります。ただ、わりと強い毒を持つツツジ もあるそうで、先々月ですがYahooニュースでも配信されていました。

ツツジの甘い蜜、吸ったら毒? 専門家「吸わない方がいいです」

 

ここで注意を呼びかけているのが「レンゲツツジ」。

日当たりのよい草原などに自生しますが、園芸品種としても庭に植えられることがあります。幹から葉っぱから蜜までグラヤノトキシンという痙攣毒を含むので牛や馬も食べません。2015年には庭木のレンゲツツジを食べた人が食中毒になった事故があったそうです。

海外ではハチミツでの中毒が報告されているとのこと。ハチミツは蜜蜂が採取した後、巣の中で水分を飛ばして濃度を高めるので、分量あたりの毒性が強くなるということだと思います。

 

全てのツツジが危ないわけではありません。

身の回りに多いヒラドツツジやサツキツツジ、クルメツツジなどの毒性は、弱いかほとんど無いようです。ただ記事中の専門家は「区別が難しいためツツジの蜜は吸わない方がいい」と指摘しています。

 

うーん、区別が難しいなら区別できるようになったらいいとも思いますが、そもそもツツジは公園や誰かの庭の木だったりします。花を引っこ抜いて蜜を吸うこと自体、イベントでどんどんやろう!というものではないですね。

植物を採取するマナーのこと、種類の見分け方や毒性のことなどをきちんと伝えた上で、限られた場所、特定の人と一緒に行う自然の楽しみ方だと思います。

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6年前、アフリカで霊長類ボノボの行動観察中の大学院生に落枝が直撃した事故。裁判が行われていましたが、地裁の判決が報道されていました(2021.05.20.京都新聞ほか)。受傷した方は海外での事故であったことや、その後に重い障害が残ったことでつらい状況だと思います。お見舞い申し上げます。

落枝については、森林ボランティア関係でも事故が起きているので他人事ではありません。また地裁の判決理由にも思うところがあったので、以下まとめてみました。

 

2015年7月 アフリカのコンゴで京都大学大学院生がボノボの行動観察中、長さ90cm、重さ10.8kgの枝が落下。大学院生の頭部に直撃した。樹上のボノボたちがけんかをはじめたことが落枝の要因になったとのこと。

2018年9月 受傷した元大学院生らが京都大学と担当教授に対して2億7,400万円の損害賠償を求めて提訴。京都大学は請求棄却を求めた。

2021年5月 京都地裁が元大学院生らの請求を棄却。

 


一般に大学や指導教官が、研究中の学生の事故にどの程度責任を持つべきなのか?分野や状況によって異なるので単純な線引きはできないと思います。

ただ、今回の報道で京都地裁の判決理由が「木々が生い茂るジャングルでは落木の発生地点や落下軌道を正確に把握するのは困難な上、本件は落木が別の木に当たって落下方向が変わっており、『事故を予見、回避できる可能性はなかった』」とされている点には少し違和感があります。(カギ括弧内が報道記事。二重カギ括弧内が判決文の引用。)

 

正確に発生地点や落下軌道を把握する必要はありませんよね。落枝・落木はスレスレでかわしていくものではないので。

そのような落枝・落木が起こり得る場所かどうか判断して備えること。具体的には、安全な場所を選んで活動したり、ヘルメットなどの保護具を付けたりすること。落枝はそういった対応をとる類のリスクです。

 

ところで、これまで本コラムで取り上げた落枝による事故には以下があります。

 

2012年11月 岐阜県大垣市 スギの落枝による事故で小1女児死亡。その後の岐阜大学の調査により、現地のスギ林は「こぶ病」に罹患して枝が落ちやすくなっていたこと。また、事故当日は強い風(最大瞬間風速10m/s)が吹いていたことなどが報告されています。

2014年4月 神奈川県川崎市 ケヤキの落枝で幼稚園児が重症。商業施設内の広場で1978年に植えられたケヤキから落枝。定期的な剪定はしていなかったとの報道がありました。(2021.05.24.ストリートビューでその商業施設を確認したら、ケヤキは根元から伐採されているようです)

 

これらの事例にある

 ・こぶ病など枝が落ちやすい病気に罹患していること。

 ・強い風が吹いていること。

 ・根を伸ばしにくい環境で数十年間育っていること。

などは落枝が発生しやすくなる要因です。

加えて他にも、

 ・高木が混み合って育ち、下枝が枯れあがっていること。

 ・ナラ枯れやマツ枯れなどの病気に罹患していること。

 ・まだ幹に付いている枯れ枝が、雨後に水を吸って重くなっていること。

 ・枝を落としやすい樹種(クスノキなど)が多いこと。

などでも同様に落枝が増えます。

このような状況が見られるのであれば落枝の可能性が高まると考え、注意喚起するとか、適切な剪定管理を行うとか、立ち入り禁止するとか、どうしても入る場合は保護具をつけて行動するとかの対応が必要となります。

 

 

冒頭の事故が起きたジャングル、森自体がどの程度リスクのある状況だったのかはわかりません。

報道内容からの推測でしかありませんが、体重がオス42-46kg、メス25-48kgとなるボノボが樹上でけんかをはじめたというのは、かなり落枝の可能性が高まるように思います。少し距離を取って観察するか、直ちに保護具を着用するといった対応が必要だったのかもしれません(その対応をとる責任が誰にあったかは別問題として)。

 

上に書いた通り、報道にある京都地裁の「落木の発生地点や落下軌道を正確に把握するのは困難」であり「落木が別の木に当たって落下方向が変わっ(た)」ことから「事故を予見、回避できる可能性はなかった」とする判決理由には違和感があります。どんな落枝も発生地点や落下軌道、さらには発生時刻を正確に把握することは現実的に不可能だからです。

この書き方では「落枝事故は予見、回避できる可能性がない」とも解釈できます。それはマズい。判決文というより報道記事の切り取り方の問題なのかもしれません。

 

いずれにしても、落枝は「あの枝がここに落ちてきそうだから対応する」ではなく「枝が落ちてきそうな場所・状況だから対応する」といった姿勢で臨みたい。

そして、森や生きものに接する人が事故に遭うことを少しでも減らせたらと思います。

 医薬品メーカーの小林化工と日医工が製造段階で不正を行っていて業務停止命令を受けたこと、一般にはそれほど大きなニュースとして扱われていない印象があります。しかし、多くの人に影響が出ると思いますし、病院や薬局の皆さんは新型コロナ感染症への対応に加えて、たいへんな状況ではないかと心配しています。

 ざっくり言うと、製造不正で業務停止命令→出荷調整や欠品が発生→他社の同等品に切り替えようとしてもそんなに在庫ないし急に生産を増やせない…ということが起きている様子。興味ある方は下記のtogetterや調査報告書などをご覧ください。

 

 実は今、日本の医薬品流通が壊滅しかけているという話
 (20210424付/20210426確認)

 小林化工の外部調査委員会報告書・概要版PDF
 (20210416付/20210426確認)

 

 上記の2社についての記事や報告書を見て、医薬品製造に限らずあらゆる分野の安全管理に共通するポイントがあると感じました。グリーンシティ福岡の活動分野に引き寄せて、思ったことを挙げてみます。


1)間違いを指摘する人を尊敬しよう

 上記の外部調査委員会の報告書では、勇気を振り絞って上長に相談した従業員が「でしゃばるな」と叱責を受けたことが記載されています。下からの問題提起が許されない風潮があった、とも。間違いや不正に気づき、指摘してくれる人は貴重な存在です。間違いとまでいかなくても、めんどくさくて手順を省略しようとするのに対して「いやいや、ここはちゃんとやっておきましょう」と言える人は大切。尊敬したいと思います。

 

2)逸脱(≒ヒヤリハット)の報告を歓迎しよう

 製造業では決められた手順や管理基準から外れた状態のことを「逸脱」と言うそうですね。小林化工の工場では報告された「逸脱」の件数が年間数件程度と、異常と言って良いほど少なかったそう。これは逸脱が発生していないのではなく、逸脱が報告されていないことを示唆すると指摘されています。私たちの分野で言えばヒヤリハットみたいなものかと思います。ちょっとしたミスや間違いをきちんと報告できるかどうか?そこで起きたミスや間違いをみんなで共有して、今後起きないように対策を考えるためにも、その報告を歓迎したいと思います。

 

3)間違いを食いとめる仕組みを考えよう

 経口の水虫薬があるとは知りませんでした。ともかく、爪水虫などの治療薬であるイトラコナゾール錠50「MEEK」に、睡眠導入剤の成分である「リルマザホン塩酸塩水和物」が混入されたことが一連の不正でもっとも大きな被害を生みました。夜勤の作業者が保管場所に置いてあった原料を取り違えて計量したことが調査で報告されています。ただうっかりミスは誰にでも起こりうるもの。それを防ぐ仕組みが機能していなかったということです。

 事故に対する考え方のトレンドは、「事故の原因は周囲の環境など外部にある」から「ほぼ全ての事故がヒューマンエラー」という考え方に。「がんばれば事故は防げる」という根性論から「事故は起きるので如何に最小化するかが大事」という考え方に、移り変わってきたように思います。「人は間違いを起こす」ことを前提として、どうやって仕組みでそれを食いとめるか?を考えていきたいです。

 

4)妥当な目標を設定しよう

 同じく小林化工の調査報告書では、近年、生産量が右肩上がりで増え続けていたこと、スケジュール通りの出荷が何より優先されていたこと、が指摘されています。出荷スケジュールから逆算して各工程がスケジュールを立てるという、言ってみれば「バックキャスティング」的な考えが行われていたようです。その考え方自体は使い方次第なのでどうこう言いませんが、最初に立てた目標が妥当かどうかが大切。その目標が無理めなものであれば、現場に負荷がかかり逸脱やミスが発生しやすくなるのは当然です。同じようなことは、製造業でなくてもあらゆる分野で起きているように思います。

 

 医薬品の製造や流通については全く専門外ですが、とりあえずしばらくの間、薬局に行くことがあったら穏やかに薬剤師さんに接して感謝したいと思います。

住宅地に近い緑地で里山保全活動の体験イベントを行った時の事例。

20名以下の予定で準備していたら当日30人以上の参加があった時,諸事情でその状態で実施することになりました。事故や怪我はなかったもののいくつも気になることが起きました。「適正な参加人数を守るのは大事だな」と反省したお話です。

 

<オリエンテーションが不十分になりがち>

趣旨の説明やスタッフの紹介,参加者属性の把握,作業内容と道具の使い方説明などのオリエンテーションがどうしても長くなります。そんな話はいいからさっさと作業に入りたいという人もいるので,進行役としてはつい話を短く割愛したくなってしまいます。最初から人数が多いことがわかっていれば,説明用のフリップや資料を用意したり,数名の作業グループに分かれた後に各グループリーダーから説明ができるように準備したりします。けれど,それらの準備ができていない時,オリエンテーションでの情報共有が不十分になりがちです。


<作業内容を縮小>

その体験イベントでは,ヘルメットをかぶり,それぞれがノコギリと剪定バサミを持って,枯れ木や枯れ枝の伐採・剪定,それらの枯れ木を使った土留め工,落ち葉やササ類の片付けなどを予定していました。参加者数が多く,リーダーの目が行き届かないと考えたので,もっとも事故のリスクが大きいと考えた立った枯れ木の伐採は行わないよう活動内容を変更しました。幸い(?)林内に散らばった枯れ木が大量にあったので体験イベントの作業量としては十分。ただし,体験内容としては若干単調になった印象はあります。


<予定していない作業が行われていた>

その一方で,リーダーの目が届かないところで参加者数名の判断で立った枯れ木の伐採が行われていました。結果的に事故は起きていませんが,リスクが高いと判断して取りやめた作業が知らない間に行われていたのは問題です。参加者数に対するリーダーの数が少なかったこともありますし,オリエンテーションでの理解が不十分だったということでもあります。


<ノコギリのケースを無くして探した>

事故も怪我もなく終了。しかし,道具を集めた段階でノコギリのケースが一つ足りず,裸のノコギリがポロンと残っていました。ケースだけ地面に放っぽりだして作業した後,ノコギリだけ持って帰ってきたのかもしれません。解散後スタッフで作業地近辺を探し回りました。けれど結局見つからず,仕方ないので捜索を切り上げ撤収しました。


<いや,ケースはあった>

事務所に戻って道具の最終的な手入れと片付けをしようとした時,探していたノコギリのケースに別の小さなノコギリが収まっているのを発見。ケースを無くしたわけではなかったことがわかりました。代わりにその別の小さなノコギリが収まっているはずのケースは,空っぽであったことに気づかずそのまま持って帰ってきていました。一言で言えば,現場での道具管理が杜撰になっていたということです。


他にも「参加者全員とコミュニケーションをとることができなかった」「作業の意図や趣旨が十分伝わってなさそうな参加者がいた」など気になる点がありました。それぞれ小さな出来事ですが,事故や怪我につながる入り口のようなもの。適正な参加者数を守ることが大事だとあらためて感じた出来事でした。

 

(追記)余談ですが,ボランティア活動に対してなんらかの評価を行う組織(行政や助成元,CSRに取り組む企業など)では,参加者数の大小を重視していることが普通です。しかし,人数が増えることのリスクやその対策コストについて具体的に想定できているところは少ないので,注意が必要です。

 

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2021年2月23日,二つの山林火災のニュースが流れました。
ニュースの見出しだけご紹介します。

 

 「栃木・足利で山火事、72世帯に避難勧告…自衛隊ヘリが散水しても鎮火に至らず」
  読売新聞オンライン 2021年2月23日

 「東京・青梅市 住宅から出火 けが1人 寺や山林にも延焼」
  TBS NEWS  2021年2月23日

 

青梅市の事例についての報道では「庭でたき火をしていて水で消した。しばらくするとバチバチという音がして火事に気付いた」というコメントが掲載されていました。

2月23日は青梅市や足利市も含めて関東甲信地域には乾燥注意報が出ていました。また,ところによって一時,強風が吹き,青梅市では13:20ごろに最大瞬間風速9.3m/sが記録されていたとのことです。

 

思い出したのは2017年5月の山林火災です。この時も二つの山林火災。宮城県栗原市と岩手県釜石市で起きた大規模な事例でした。当時の見出しをご紹介します。

 

 「山林火災、200世帯超に避難指示 宮城・岩手」
  日本経済新聞 2017年5月8日

 「岩手の山林火災 「一睡もできなかった」住民 ヘリ14機、懸命の消火」
  産経ニュース 2017年5月10日

 

この時,釜石市には乾燥注意報が出ており,さらに10:50ごろ最大瞬間風速25.9m/sが観測されていました。1年以上経って2018年12月には,宮城県栗原市の事例について地裁での初公判の様子が報道されました。その起訴内容によれば,

 ・当時,宮城県栗原市では強風注意報と乾燥注意報が発令されていた。

 ・男性が休耕田で伐採した竹を焼却した。

 ・消火確認を怠った結果,延焼し,住宅など20棟,山林約2.9haを焼失した。

ということだったそうです。

 

荒れた里山の手入れでは竹を伐採することも多く,竹炭づくりのため野焼きをすることがあります。

また,体験活動として焚き火や飯盒炊さんをすることもあります。

その際は,風と乾燥具合のチェックが必須です。

 1)気象庁のサイトや防災アプリで注意報のチェック(強風注意報,乾燥注意報の有無)。

 2)現地で風速計でのチェック。

グリーンシティ福岡では,現地の風速計で7.0m/sをたびたび超えるようなら焚き火は中止としています。平均風速にしたら5m/s前後です。

 

火を使う体験は楽しいですが,くれぐれも風と乾燥にご注意を!

今朝,「日本の死者数が前年より1.5万人減 コロナ禍の「受診控え」が一因か」という記事を読みました。※「女性セブン(2021年2月18・25日号)」の記事が,BLOGOSに転載されているという理解でいいのかな?


「重要な事実」と「ムチャクチャな論旨」が一緒になってますね(笑)。

 

「重要な事実」は,2020年1月〜11月の国内の死者数が125万人で,前年同期比で約1万5000人減少したということ(厚労省の人口動態統計速報)。
「ムチャクチャな論旨」は,「病院に行かない方が死者は減る」という印象に誘導するためにあの手この手を使っていること,です。
「ムチャクチャな論旨」についてはソッと置いておくとして(笑),死者数の減少についてどんな理由や背景があるかなあ?と考えました。

大きな理由は,手洗いや消毒,マスク着用でインフルエンザが激減したことだろうなと思います。さらにそれから起きる肺炎なども減少しているでしょう。ちなみにインフルエンザの2014年〜2019年の平均患者総数は約68.5万人です。これに対して2020/2021シーズンのインフルエンザ患者数は1,000人に達しておらず,割合で言えば0.1%ちょっと。激減です。

また,外出が減って交通事故や屋外での事故が減ったということもあるかもしれません。例えば,警察庁の発表による2020年1月〜12月の交通事故死者数は2,839人で統計開始して最小。前年に比べて376人の減少で,はじめて3,000人を下回りました。ただ,交通事故はこの30年減少傾向ではあります。

他にもあるかもしれません。上記の記事のように「医療ミスや過剰医療が減少したから死者数が減った」というのは…全く関係ないと断言はできませんが,あったとしてもすごく小さいんじゃないかと思います。

「安全管理のコラム」的な視点からは,インフルエンザにしろ,交通事故にしろ,私たちは日頃からいろんなリスクを飲み込んで生活してるんだなあ,ということを思います。
手洗いやマスク着用をしたり,飲み会を控えればインフルエンザは激減する。けれど,多少のリスクがあるとは知っていながら,手洗いやマスクをしなかったり,飲み会を楽しんだりする。
年間,数千人の方が亡くなっていると知っているけれど,車は便利なのでそれに頼った社会で生活する。

全てのリスクを避けるのは不可能ですし,そんなことをしてたらなんの楽しみもはりあいも学びもない生活になりそうです。私たちは多かれ少なかれリスクを飲み込んで生活しているし,それらに対して適切な?ほどほどの?ふさわしいレベルの?備えをすることが大事なんだろうな,ということを考えました。

都市部の緑地でも中山間地域の里山でも,樹林地が放置されてずいぶん育っている状況があります。
そんな場所では木々同士の競争がおこって枯れる木も出てきます。このような比較的大きな枯れ木にどのように対処していくかは,今後もっと課題になっていきそうです。

森林ボランティアが手道具(ノコギリなど)で枯れ木を伐る時には,前に書いたようにいろんな注意したいポイントがあります。
それらに加えて今回は枯れ木の「揺れ」に着目です。えぇ,いつも以上に一部の方向けの内容ですとも。


一つ目はノコでギコギコ伐っている時のこと。
ノコをひくテンポにあわせて枯れ木の揺れが大きくなっていくことがあります。揺れが大きくなっていくと枝や幹が途中で折れて,伐採している作業者の真上に落ちてくる危険があります。
なので,作業者や周囲で見ている人はその枯れ木の揺れを注視しておくとよいと思います。ノコをひくに従って揺れが大きくなっていく様子が見られたらノコのテンポをゆっくりさせます。すると木の揺れがおさまります。

たぶんこれは,ノコのテンポがその木の「固有振動数」に合って「共振」してるということなんじゃないかと。高校で物理選択だった人はなんか「弦の振動」とかそのへんを思い出すかもしれません。基本振動の他に,その整数倍で振動するはずなので…え?なんかこんな感じ…?


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詳しくはわかりませんが,とにかく揺れ具合に注意しながら作業したらいいし,揺れが大きくなるようだったらノコをゆっくりにすると収まると思います。


二つ目はロープで引き倒すときのこと。
枯れ木は特にツルが効きにくく,一旦倒れ始めると一気に倒れます。途中で幹が折れたりもします。
なので,倒れ始めるまで追い口を入れるのではなく,まだ倒れ始めていない段階で,作業者全員が安全な場所に退避した上でロープで引っ張ります。
この時のロープをとにかく力任せに引くのはNG。ロープや滑車に大きな力がかかりますし,作業者もたいへんです。一旦,ロープを引いたら力をゆるめて,再度引っ張る。
この時,倒そうとしている木はわずかに揺れると思います。経験上2秒間隔くらいのことが多い印象。この木の揺れに合わせて,こちらに来るタイミングで引っ張る。向こうに戻るときは緩める,とします。
何度か繰り返して倒れなさそうだったら,用心して近づき少し追い口を進める。また退避して再度ロープで引っ張る。これを繰り返して,作業者が伐倒する木の直下にいない状態で倒します。
木の揺れを活かしながら小さな力で倒す,というのがよいと思っています。


とは言え,以前の繰り返しになりますが,森林ボランティアでは難しいor危険な木に手を出さないのが1番大切。
確かに,身の回りの森に枯れ木が増え,散歩をしている人たちや森で遊ぶ子どもたちのことが心配。さらに行政など緑地や公園の管理者は予算不足で森の中の枯れ木まで手が回らず…森林ボランティアでなんとかしたいと思う気持ちはあります。が,ともかく安全が第一。

ボランティアでも対処可能な枯れ木を,さらに安全に確実に処理するために「揺れ」にも着目しましょう,というお話でした。

オンラインイベントが盛んになってきました。

講演会,分科会があるようなシンポジウム,資格の研修,料理教室やヨガ教室などもあります。
グリーンシティ福岡でも、オンライン観察会「ZOOM de かんさつ会」のほか、いくつかの研修、会場参加とオンライン参加の両方があるハイブリッドのワークショップなどをやってきました。

そんなオンラインイベントの保険ってどう考えたらいいんでしょう?
オンラインイベントは、移動や転倒、危険生物などのリスクが少ないです。そもそも参加者はそれぞれの自宅など離れた場所にいるので、その安全管理まで責任を負うことができるのかどうか?

よくわかりません。

そんな中,来月実施予定なのが「オンライン de 木のマグネット」というイベントです。
森の中から中継して樹木や生きものの観察をしつつ,森の手入れで出た材を使ったクラフト体験を行います。
参加者の皆さんはご家庭のパソコンやタブレットの前で,解説を視聴しながらクラフト体験を行います。紙やすりを使ったリスクの少ない作業とは言え,手を削ったり,手が触れて貴重品を壊したり,などの事故が考えられないわけではありません。

今後のプログラムの発展も考えて、保険の代理店さんに尋ねてみました。あくまでグリーンシティ福岡で加入している保険についてです。

<傷害保険>

 ・オンライン上でも保険適用の判断は参加が確定出来る場合に限る。
 ・今まで通り、事故があれば参加者名簿を提出する。
との回答だったので,参加者が確定できるのであれば対象となるということだと思います。
しかし、例えば「参加途中に抜け出して銀行に行って事故にあった」のは対象外です。

<賠償責任保険>

 ・オンライン上でも法律上の賠償責任を被る損害には保険適用できる。
 (対象は「第三者(観客等)」「参加者」の2つの場合が考えられる)
 ・訴訟された場合の,訴訟に関する費用,過失が認められた場合の賠償金などが補償される。
と回答をいただきました。
ただ,主催者側に法律上の責任があるかの認定が,オンラインでは,より難しいかもしれないと想像します。万が一の場合は,早めに代理店や場合によっては弁護士などに相談する必要があるかもです。

オンラインイベントでも適用されることをうたった保険では「ヨガの保険」があります。
もともとヨガ教室では「指導の仕方で身体を痛めた」という訴えがありそうです。自粛期間中にオンライン指導が増えてきたことが背景にこのような保険のニーズも高まったのだと思います。



オンラインイベントでどのような保険に加入するか?もしくは加入しないか?はイベントの内容によると思います。
各団体,各事業でぜひご検討を! 

先月(2020年9月),東京の幼稚園で4歳男児が給食に出されたぶどうをのどに詰まらせて亡くなった事故の報道がありました。亡くなられたお子さんのご冥福をお祈りいたします。

 

ぶどうはおよそ直径3cmで,皮をむいた状態で1人あたり3粒,出されていたそうです。

私自身も一番上の子が1歳前後のころに覚えがあります。少し皮を破った巨峰を一粒,私が手に持った状態で吸わせるととても喜んでいました。ところが予想以上の「吸引力」で,巨峰一粒がまるごとスポッと口の中に!

あわてて吐き出させたのですが,一瞬ヒヤリとしました。15年以上経っても覚えています。

ぶどうのサイズは危ないとわかっていたので,右手で子どもの背中を支え,左手の指4本でぶどうをしっかりつかみ,目は離さないようにしてあげていたのですが,吸い込むときは吸い込む。気をつけなくてはいけないと思いました。

 

過去にも同様のケース(ぶどうによる窒息事故)は起きています。

9月7日の事故発生の直後,福岡市は10日に市内の保育園・幼稚園に「ぶどうやミニトマトなど丸くてつるつるした形のものは4つに切って丸くない形にして与え,あめやタブレットなどは大きさにも注意するように」との通知を出しています。

 

グリーンシティ福岡では給食を含め,食事の提供はほぼ行わないのですが,身近な会食やプライベートの飲食でも気をつけていきたいと思います。

新型コロナの影響もあって今年は例年以上に熱中症に注意が必要そうです。バラバラと関連する話題を挙げてみます。

 

<暑熱順化>

暑さに体がだんだん慣れてくることを暑熱順化と言います。私たちの体は暑さにさらされた時,血流を増やしたり,汗をかいたりして体温を下げようとしますが,上手に対応できるには数日〜数週間の慣れが必要。「暑い環境での運動や作業を3〜4日すると汗をかく自律神経の反応が早くなる」「3〜4週間経つと汗に無駄な塩分を出さないようになり,熱けいれん等を防ぐ」ということだそうです。
 

<マスク着用は熱中症のリスク>

厚生労働省と環境省が作成した「令和2年度に必要な熱中症予防行動」というリーフレットでは「マスク着用により、熱中症のリスクが高まります」と明言されています。言われなくても体感してるよ!という方がほとんどかもですが(笑)。感染予防と熱中症予防を両立させるというなかなかたいへんなシーズンです。リーフレットでは,他者と2m以上の距離が確保できる場合はマスクをはずすように推奨されています。

 

<マウスシールド(透明マスク)>

口元に密着するマスクの代わりに「マウスシールド(透明マスク)」を着ける人が増えてきました。ただ,接客業や食品製造の現場など仕事の場面がほとんどです。蒸れにくいので熱中症対策にいいんじゃないかと思っていますが,それで街中を歩いている人は見ませんね。表情が見えやすくなる利点もあるので,イベントする際にスタッフ用として準備するといいかもしれません。

 

<空調服>

建設・土木業界では普及されてきた空調服。ファンが内蔵されていて風を送り込んで体温を下げる作業服(ブルゾンやベストタイプ)です。ワークマンにはレジャー用途も考えて色が鮮やかな「空調ウェア」があります。吸湿性や速乾性が高いコンプレッション(体にピタッとフィットする肌着)と一緒に着用することがおすすめされています。保全作業や屋外イベントのスタッフには必須装備になっていくのかもしれません。

 

<アイススラリー>

アイススラリーとは氷の粒と液体が混ざった状態のことです。フローズンドリンクみたいな感じ。商品としては「ポカリスエット アイススラリー」などが販売されています。常温の水と比較してアイススラリーの方が熱中症対策に効果的と言う研究報告があるそうです。確かに温度は低いですがホントに熱中症になった場合,100ml程度の量じゃ足りないとは思います。

 

参考文献:

 環境省熱中症予防情報サイト「熱中症を防ぐためには」. 

https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/envman/3-1.pdf(2020.07.31.閲覧)

 厚生労働省「新しい生活様式における熱中症予防行動のポイントをまとめました」. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html(2020.07.31.閲覧)

 大塚製薬「ポカリスエットアイススラリー」. https://pocarisweat.jp/products/iceslurry/(2020.07.31.閲覧)


先月(5/19)に自然体験活動推進協議会のリスクマネジャー更新研修を受講しました。野外活動を行う団体の安全管理担当者の資格です。

その中で情報提供の一つとして下記のニュースが紹介されました。
全米最大ボーイスカウトが破産申請 性虐待の訴訟数百件
(朝日新聞デジタル 2020年2月18日)

 110年の歴史がある「ボーイスカウトアメリカ連盟(Boy Scouts of America 以下BSA)」が今年2月18日に、日本の民事再生法にあたる連邦破産法の適用を申請しました。ボーイスカウト活動の中で行われた青少年への性的虐待について数百件の訴訟が行われているためです。
 急に青少年への性的虐待が増えたというわけではなく,一部の州で性的虐待についての提訴期限が一時的に撤廃されたとのこと。これにより過去の被害にさかのぼった訴訟が可能になったことが背景にあるようです。

 うーん,これは残念なことですし,大多数の真っ当に活動してきた人たち,日本のボーイスカウト関係者にも悲しいニュースだったと思います。

 とは言え,ある外部機関の調査報告では1944〜2016年にかけての性的虐待の加害者は7,819人,被害者は12,254人とあり,相当な数の被害者がいたのも事実。「BSAが『破産』という選択肢を選んだこと」にはいろいろ解釈や想像ができるようですが,これを機会に性的虐待の被害が減ることを願っています。

 多くが,キャンプなど様々な活動で一緒に行動する指導者やスタッフが加害者,そこに参加するor指導を受ける子どもたちが被害者という図式だと思います。
 私が10年以上前に受けた安全管理講習でも「男児であっても抱っこしたりしない」「密室で子どもと二人きりにならない」等の指導がありました。その時は「そこまでする必要があるのかな?」と感じたのが正直なところ。けれど,日本でも今年に入って,サマーキャンプを行う団体でボランティアスタッフをしていた20代男性が,複数の男児への性的暴行で逮捕・再逮捕されたことがニュースになっています。

 仮に本人に悪意が無くても,体の接触や写真撮影が子どもを傷つける,もしくは親御さんの誤解を生むということは十分考えられます。
 グリーンシティ福岡はキャンプ活動を行なっていないのでそもそも機会は少ないのですが,子どもさんとの接し方や親御さんの理解を得ること,ボランティアスタッフさんとの確認事項などはあらためて意識しておかないと,と感じたニュースでした。

4月から始めた「ZOOM de かんさつ会」は,全国からご参加いただいて好評です。

一方で,オンライン会議ツールであるzoomについては,セキュリティ上の問題が取り沙汰されています。この対策・対応も一つのリスクマネジメントです。ネット記事などをもとに以下の三つにzoomを使うことのリスクをまとめました。

1)第三者が乱入して嫌がらせをする「zoom爆弾」

URLとパスワードが分かれば誰でも参加できるのがzoom会議です。悪意を持って,もしくはいたずら心で招かれていない第三者が入室してきて,騒いだり不適切な画像を映し出したりする迷惑行為が「zoom爆弾」。参加URLとパスワードを不用意に公開した場合,そのリスクが高まります。「知らない外国の人が出てきて踊った」とかのユーモラスなものもあれば,「グロテスクな画像が共有され参加者がショックを受け,本題の会議どころではなくなった」といったことも考えられます。

2)PCから情報を盗まれたりする「脆弱性」

一般に,プログラムの不具合や設計ミスがあって,外部からのハッキング(情報を盗んだり,任意のプログラムを実行したり)することが可能になっている状態を「脆弱性」と呼びます。zoomについて,私はハッキング被害の実例を確認できていないのですが「Webカメラがハッキングできる」「認証情報を盗むことができる」など複数の「脆弱性」があるという指摘がされています。古いバージョンのzoomを使っているとそのリスクが高まります。

3)zoomを装って不正サイトへ導く「フィッシング」

通販会社やクレジット会社を装い「認証に失敗したので,詳細はこちらをクリック」等の内容で電子メールを送信し、うっかりURLをクリックした人から個人情報を取得したりするオンライン詐欺をフィッシングと言います。zoomでは,主催者から届いたURLをクリックするという参加方法が多いので注意が必要です。zoomではないサイトなのに,"zoom”の文字を含めた新しいドメインは3,300個も確認されているそうですよ!

これらのリスクに対して「zoomを使わない」という判断もあります。もし仮に,機密やプライバシーに関する会議だったらzoomは避けたほうがよさそう。
一方で,はじめての人やPCに不慣れな方の使いやすさを考えるとzoomはたいへん優れています。また,対策をすれば十分リスクを低減させることができると考えました。

では,どんな対策をするとよいか?ということですが,一般的なことは参考URLの記事をご覧ください。
対策を立てる時に大事なことは「コストに見合った対策か?」「仕事の手順に組み込んでいるか?」の2点です。「ZOOM de かんさつ会」用に絞り込んだり,アレンジした対策の例として実際のチェックリストの一部を抜粋して掲載します。

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<事前準備(スケジューリング時の設定)>
 □ミーティングパスワードを「必須」に →1)「zoom爆弾」対策
 □待機室を有効化を「チェック」 →1)「zoom爆弾」対策
 など。

<告知時(SNS等での広報文章に明記)>
 □zoomを使用したイベントであることを明記する。 →使いたくない人は使わない
 □「案内メール」の送信予定日時を示す。 →3)「フィッシング」対策
 など。

<案内メール(前日の夕方に送信)>
 □URL,ID,パスワードを個別に連絡。 →1)「zoom爆弾」対策
 □「URL,パスワードを共有・公開しないこと」をお願い。 →1)「zoom爆弾」対策
 など。

<zoomイベント開催前>
 □zoomクライアントが最新バージョンか確認する。 →2)「脆弱性」対策
 □待機室で申込者名簿と照会,確認できたら入室許可。 →1)「zoom爆弾」対策
 など。

<zoomイベント実施中>
 □基本的な使い方を紹介する。(ミュート,チャットなど) →1)「zoom爆弾」対策
 など。

<あらしや不具合が起こった場合>
 □参加者の迷惑行為:「口頭注意」→「待機室」→「チャット」。 →1)「zoom爆弾」対応
 □第三者の迷惑行為:即座に「待機室」ないし「削除」。 →1)「zoom爆弾」対応
 など。

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急速にオンラインイベントが普及しています。
今後はネット上でのリスクマネジメントも大事になってきそうですね。


参考文献:
「安全なテレワークのために:「Zoom」のリスクとセキュリティを理解する」トレンドマイクロセキュリティブログ. https://blog.trendmicro.co.jp/archives/24590
(2020.05.06.閲覧)
「Zoomの危険性 使用禁止する企業、組織が増えている理由」IT小僧の時事放談. (https://ityarou.com/ithoudan0630/2020.05.06.閲覧)
「Zoomの脆弱性やセキュリティに関する5つの問題 すぐにできる対策も解説」TECH CAMPブログ. https://tech-camp.in/note/technology/84112/(2020.05.06.閲覧)
「Zoomを安全に利用する4つのポイント。Zoom爆弾や情報漏えいへ対処する。」Yahoo!JAPANニュース. https://news.yahoo.co.jp/byline/ohmototakashi/20200406-00171691/(2020.05.06.閲覧)

 

「ガイドライン」とは,おおまかな指針や指標,判断基準といった意味合いです。
今回のCOVID-19 (新型コロナウイルス)の感染拡大では,それぞれの業界や団体,施設等でガイドラインが作成されています。

野外活動を楽しみたい一般の方向けのガイドラインとしては,(一社)コンサベーション・アライアンス・ジャパンの「野外に出るときに/5つのガイドライン」があります(アメリカのOutdoor Allianceが発表したガイドラインを日本版にリライトしたもの)。
以下,項目のみ抜粋します。

 1)まわりの人々の健康と安全を脅かさないこと。

 2)戸外に出るときは、他者との安全な距離を保つこと。

 3)家の近くにある自然を楽しもう。

 4)ケガや病気をしないように慎重に行動しよう。

 5)休業、休園、閉鎖、中止をリスペクトしよう。
 

また,より身近な都市公園の利用については,ワールド・アーバン・パークス・ジャパンが世界公園週間(4/25〜5/3)の案内の中で「COVID-19を拡げない公園の使い方 イラスト」を公開しています。

イラストの中では,

 ・お互いのために2m離れましょう。

 ・混雑して安全な距離が取れないときは,おうちに帰り,出直しましょう。

 ・公園への立ち入りが制限されていることもあります。

 ・症状があったり,感染の疑いがあるときは,公園などを利用しないでください。

 ・手すりやベンチ,遊具,その他,みんなが触れるモノには注意しましょう。遊び終わったら手を洗いましょう。

などが描かれています。
 

上記2つは全世界的なガイドラインなのでおおまかなものです。国や自治体,その施設や公園のガイドラインや指示が優先します。


ちなみに,グリーンシティ福岡では「新型コロナウイルス感染症への対応・対策」の名称でガイドラインを作成し,公開しています。

ワークショップや会議といった室内イベント,自然観察会や保全作業といった屋外イベントなど,イベントの実施可否や感染予防策を中心にレベル1〜5を設定しています。このガイドラインを踏まえて状況に応じた対応をとっています。

現在(2020年4月20日)はレベル4。全ての対面型イベントは中止しており,オンライン配信等によるイベントのみを検討。職員は原則リモート勤務です。

今後,緊急事態宣言の解除や感染の収束などにより,レベル3→2→1と警戒の度合いを下げていくことができたらと願っています。しかし,長期化する見込みもありますし,緊急事態宣言の発令と解除が繰り返されることも十分考えられます。レベル4(全ての対面型イベントの中止)とレベル3(屋外イベントのみ対策をとりながら実施)を行き来する可能性もありそうです。


ガイドラインには,あらかじめ判断基準や目指す状態を設定しておくことで,

 1)他の人と考えを共有することができる。

 2)当初の目標を忘れないでおける。

 3)その場その場で考える負担を減らせる。

といった効果があると考えています。特に自粛や制限が長期化する見込みの中では,ガイドラインを設けておくことの効果が大きいと思います。

2020年の1月から現時点(3月)まで,世界的に新型コロナウイルスの感染が広がり問題になっています。

このコラムでも2019年1月に「インフルエンザを広めない」のタイトルで書きました。

 ○体調が悪い人は出席しない。

 ○手洗いやアルコール消毒ができるようにしておく。

 ○室内であれば随時,換気する。

 ○アイスブレイクを非接触系のものにする。

 ○お茶コーナーのお菓子を個包装のものにする。

 ○ドアノブやポットを適宜アルコールで拭く。

などを挙げていますが,新型コロナに限らず,毎年インフルエンザの時期にイベントや野外活動を行う人は心がけたい内容だと思っています。

これに加えて,先日行った「しかボラ(志賀島森林保全ボランティア)」では,お茶コーナーでのお茶のサーブをスタッフが行うことにしました。

「しかボラ」は野外で森の手入れをする活動で,寒い時期のお茶コーナーには,あったかい麦茶の入ったジャグ,チョコレートやおかきなどの個包装のお菓子を用意しています。これまではあえて参加ボランティアのみなさんに自分でジャグからお茶を注いでもらうようにしていたのですが,それでは蛇口のレバーを全員が触ることになります。蛇口を介した接触感染のリスクを減らすために,手を消毒してゴム手袋をつけたスタッフが全員分のお茶を注いで配るようにしたのでした。

寒い屋外では鼻水やくしゃみが出ることも多いです。頻繁に手を洗える場所でもありませんので,鼻をかんだ後の手で蛇口のレバーを触ることもあると思います。複数人で触る物や場所には相応のリスクがあると考えた方がよさそう。その意味では,共用する道具(根切りバサミや刃物手入れの油など)も同じですが,軍手の上からなので多少マシだと考えています。

あくまで,中止要請が出されていない範囲の規模・内容のイベントを,一般的な感染防止の注意事項を守りつつ,さらに独自の防止策を加えて実施している,という事例としてご紹介しました。上記で感染を防ぐことができると保障できるものではありませんし,感染拡大の状況が変化したり,新たな国の指針や感染防止策などが示された場合は,それに従ってイベントや活動の催行判断,運営方法の検討を行なっていくことが必要です。



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ガイドツアーや保全作業などを始める時のオリエンテーションは安全管理の意味でも重要。タイムスケジュールや天候の注意,立ち入り禁止区域,道具の使い方などを説明し,事故が起きないようにするものです。オリエンテーションの中でも,特に安全に関する部分は「セーフティトーク」と呼ばれます。


オリエンテーションやセーフティトークをする時は「組み立て,場をつくり,表現する」の3ステップを意識するとよいです。

最初の「組み立てる」は,事前に話す内容を組み立てておくということ。
安全について話しておくとよいことって「今日は暑いから熱中症と水分補給のこと…,服装については…,園路を離れると急斜面があるので…,この道具を使う場合は…」などいろいろ。まずはそれらを洗い出すのがスタートです。
と言っても,それら全てを長々と説明しても聞く側は覚えられないし興醒めしてしまうかもしれません。口頭で説明して伝わるのはきっと2〜4項目が限度。「今日は言わなくていいこと」「現場でその都度,注意喚起すること」「優先度が低いので時間が空いたらお話しすればよいこと」などを省いて絞り込みます。その上で,絞り込んだ内容をどんな順番で話すのが効果的かを考えます。

次の「場をつくる」は,集まる場所やお互いの距離感のこと。
屋外でオリエンテーションやセーフティトークを行う場合,集まる場所が大事です。
車やその他の騒音がうるさくないか?参加者から太陽がまぶしくないか?他の一般市民の通行の妨げにならないか?などに気をつけ,落ち着いて説明ができる場所を選びます。
また,みんなが散り散りに立っていたり,遠巻きに見ていたりすると声が届きません。集まった時にイマイチ遠いなあと感じたら「あと2歩,前にお進みください」などと言って,ギュッと近づくのがよいと思います。いきなりしゃべり出す前に,落ち着いて話を聞ける場をつくることが大事です。

三つ目の「表現する」は,口や表情,身振り手振りで伝えること。
人前でしゃべる時,慣れてない方は自然と声が高く,スピードも速くなりがちです。少しだけ,ゆっくり,落ち着いた声を心がけるとよいようです。
また,顔や体は参加者の方を向けること。手元のメモを見ながらの場合でも,なるべく顔は上げておきたいですね。目線を配ることもポイントです。参加者一人ひとりの顔を順に見ながら話をすると,参加者を歓迎する気持ちがお伝えできると思います。
表情や身振り手振りも大切ですが,それぞれの人の個性や持ち味があると思います。


「適切な情報提供」は安全管理の上で不可欠です。
効果的なオリエンテーション&セーフティトークが行われますように!

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